2019.06.28 08:37

ナス収量予想はAIに軍配 東大院開発 高知県職員と精度競う

収量予測で対決した崔鐘文さん=左=と、浅野雄大さん(27日午後、南国市の県農業技術センター)
収量予測で対決した崔鐘文さん=左=と、浅野雄大さん(27日午後、南国市の県農業技術センター)
 経験よりデータに軍配!?―。ナスの園芸ハウスで、2週間後に採れる個数を人と人工知能(AI)が予想し、どちらの精度が高かったかを検証する会合が27日、高知県南国市で開かれた。データを学習したAIが、高知県農業技術センターの気鋭の職員を制し、結果が発表された会場は「おーっ」と沸いた。
 
 高知県は、東京大学大学院情報学環と昨年6月、情報通信技術の活用などで連携協定を締結。農産物の出荷予測は、量販店などとの大口契約に有利になることから、連携協定に基づき研究を進めている。
 
 “対決”はその一環で、東京大学大学院の越塚登教授の研究室に所属する崔鐘文(チェ・ジョンムン)さん(25)が開発を進めるAIと、高知県農業技術センター研究員の浅野雄大さん(31)が挑戦。高知県農業技術センターのハウスで栽培しているナス4株の6月12日時点の生育状況から、約2週間後に計3日間でどれだけのナスが収穫できるか予想した。
 
 予測のポイントは、花の数や、温度などが影響する成長速度の見極めなど。AIはハウス内の温度や日射量、花の数など約3千例のデータを学習した上で当日のデータと天気予報を加味し、収量を算出。一方、浅野さんは花の見た目や気温、天気予報から収量を推し量った。
 
 まずAIが計20個、浅野さんは計18個の予測を披露した後、実数値を発表。結果は21個で、浅野さんは「梅雨入りの時期を見誤った」と敗因を語った。
 
 対決を見守った越塚教授は「実用化には、より多くの量で予測したり、栽培農家が日頃から把握できるデータで予測したりする仕組みが必要だ」と話していた。(五十嵐隆浩)

カテゴリー: 社会香長


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