高知 昭和51年 武吉孝夫の写真を歩く(1)土佐道路 なっちゃじゃない道が

【写真1】何の変哲もない水田の光景(武吉孝夫さん写真集「昭和51年を歩く」より)

【写真2】武吉さんの案内で、現在の同じ場所から同じ方向を望む(高知市鴨部2丁目の能茶山交差点)
高知の県都は、一つの生命体のように変貌を続けてきた。
昭和、平成、そして令和…。時代の境目に当たり、「記憶の町」と「いま」を行き来してみよう。
これが本当に同じ場所だろうか? 1976年撮影のモノクロ写真(写真1)と、目の前に広がる光景(写真2)を何度も見比べた。
夢と現実の、はざまに入り込んだような感覚。行き交う車の騒音が、遠い世界から響いてくるようだ。
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モノクロ写真は、武吉孝夫さん(72)=高岡郡四万十町=が高知市の町並みを記録した写真集「昭和51年を歩く」(全8巻)の1枚。...