2016.02.15 10:42

小社会 市民ランナーたちを「マラソン人」と呼んだのはシンガー

 市民ランナーたちを「マラソン人(びと)」と呼んだのはシンガー・ソングライターの五輪真弓さん。〈砂利路(みち)を駆け足で/マラソン人が行き過ぎる/まるで忘却のぞむように/止まる私を誘っている〉。1980年の名曲「恋人よ」。

 西欧発祥のカタカナの競技名に、「待ち人」「杣(そま)人」「万葉人」といった日本の古風な言い回しを付け加える。それだけで「和」と「洋」、「過去」と「現在」が混ざり合って、語感が印象深くなるから不思議だ。

 夜来の激しい風雨から一転、青い空が広がったきのうの高知市。雨がちりやほこりまできれいさっぱり洗い流してくれたような街並みを、今年もまた大勢のマラソン人が駆け抜けた。4回目を迎えた高知龍馬マラソン。

 きょうの本紙は初の試みとして、複数面でカラー写真とともに大会の様子を伝えている。早春の土佐路を渡る風やまぶしい光、ランナーの息遣いや沿道の声援。おらんくマラソンの雰囲気を丸ごと感じていただけたなら幸いだ。

 全国的には「新参者」の大会。伝統にまで高めていくには県民の盛り上がりも欠かせない。その点、県内の参加申込者が初回の3倍以上に増え、県外より伸びが大きいのは心強い限り。

 「あなたも走ってみれば」。ランナーの笑顔がそう誘う。不摂生の身にマラソン人への仲間入りは並大抵ではないが、まずは毎日少しずつ走ることから、と今年も懲りずに誓っている。
カテゴリー: 小社会コラム


ページトップへ