2019.04.13 08:35

旧中山村の暮らし伝える 安田町で明治―昭和の史料展示

旧中山村の農林業や暮らしを伝える史料が並ぶ企画展(安田まちなみ交流館「和」)
旧中山村の農林業や暮らしを伝える史料が並ぶ企画展(安田まちなみ交流館「和」)

 1943(昭和18)年に安芸郡安田町と合併した旧中山村の役場に保管されていた文書調査がこのほど終了した。その中から、明治―昭和初期の世相が伝わる史料46点を紹介する企画展が13日、同町安田の安田まちなみ交流館「和(なごみ)」で開幕する。県の観光キャンペーン「リョーマの休日」の関連行事で6月30日まで。

 同町正弘の旧中山村役場庁舎には、旧村時代の行政文書が大量に保管されていた。当時の暮らしを身近に伝える史料を整理しようと、16年12月から町教委や県立高知城歴史博物館職員が目録作成などを進めていた。

 文書は約2千点。このうち村勢要覧に相当する「中山村治一班」(明治40年)には農産物の統計があり、中山村でも盛んに栽培されていたサツマイモの作付面積や収穫高が記されている。干したイモはアルコールの原料で、日中戦争でガソリンが不足した際、政府に供出した様子も別の史料を基にパネルで紹介。ただ、「村治一班」には、現在中山地区で栽培されている自然薯(じねんじょ)やユズの項目はない。

 県の農業指導者が戦後に作ったとみられる史料も。「征伐せよ稲の大敵」と題された手書きの模造紙には、化学農薬も使いながら、病虫害を防ぐ方策が図解されている。ほかに昭和初期の農機具のカタログ、旧役場庁舎落成時の写真もある。

 同博物館職員として調査に携わり、現在は町教委文化振興企画員を務める小林和香さん(62)は「明治の役場文書が残っているのは県内でも珍しい。当時の山村の代表的な暮らしが見える展示だと思う」と話している。

 14日午後1時半からは、小林さんが「旧中山村 全国優良町村から地方創生へ」と題して講演する。参加無料。同館は30日を除く火曜休館。(北原省吾)

カテゴリー: 文化・芸能リョーマの休日安芸観光


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