2019.03.16 08:39

古代役所の穀物庫か 「正倉」3棟を県内初確認 南国市若宮ノ東遺跡

20個の柱穴を持つ高床倉庫跡が並んで見つかった若宮ノ東遺跡(5日午前、南国市篠原)
20個の柱穴を持つ高床倉庫跡が並んで見つかった若宮ノ東遺跡(5日午前、南国市篠原)
 南国市教育委員会は15日、同市篠原の若宮ノ東遺跡の発掘調査で古代役所の穀物庫とみられる高床式倉庫跡が並んで3棟見つかったと発表した。同市教育委員会は遺構の年代や規模、構造から租税の穀物を納めた「正倉(しょうそう)」と推定している。正倉とみられる遺構が確認されるのは県内初。 

 遺跡は、高知東工業高校から県道を挟んだ西側。市道整備に伴う調査区で、今年に入って倉庫跡2棟を確認した。その北側で2016年度の調査で見つかっていた建物跡1棟も一連の倉庫跡であることが判明した。

 3棟は南北方向に並び、いずれも南北5個、東西4個の計20個の柱穴を持つ。縦8~9メートル、横6~7メートルの高床式倉庫。柱穴から出土した土器から8~9世紀に使用されたとみられる。

 香長平野の条里制に基づいた地割と並行に建設され、倉庫が複数並ぶ構造が県外の事例と一致することから、同市教育委員会は「古代の租税である租・庸・調のうち租(穀物)を納めた郡の役所・郡衙(ぐんが)の穀物庫『正倉』ではないか」と推測する。

 同市教育委員会では、倉庫跡の土に穀物の植物細胞が含まれていないか分析し、建物の機能を探る予定。発掘を担当した山崎美希主事は「周辺で郡衙の関連遺構が見つかる可能性もある。今後の調査で遺跡の全体像を明らかにしていきたい」と話している。

 現地説明会は17日午前10時から開かれる予定。(楠瀬慶太)

カテゴリー: 社会香長


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