2019.03.11 08:00

小社会 宮城県気仙沼市の旅館の2代目おかみ、内海和子さん...

 宮城県気仙沼市の旅館の2代目おかみ、内海和子さんは東日本大震災の日の夜、「地獄の海」を見た。気仙沼湾の暗い海に浮かんだ大小の漁船。それが燃えながら巨大津波でできた大きな渦の中に、次々とのみ込まれていった。

 〈火の海を燃えつつ沖へ流れゆく漁船数隻阿修羅となりて〉。内海さんが詠んだ短歌が「ドキュメント震災三十一文字」(NHK出版)に掲載されている。気仙沼の「津波火災」は、きのうの高知新聞にも再現されていた。
 
 「お父さん、早く!」。家族を助けようと必死に伸ばした手と手が触れたと思った瞬間、黒い水の塊が押し寄せてきて家族の姿は見えなくなった…。生き延びた人たちにとって、つらい記憶が薄れることは生涯あるまい。
 
 「あの日」から8年を迎えた。被災地では今も1500世帯以上が仮設住宅に入居。福島第1原発事故に伴う避難者も5万人を超える。一方で時間の経過とともに、震災の風化を危ぶむ声が強まっている。それを阻むためには、あの日の出来事を記憶し続けるしかない。
 
 1枚の写真を覚えている。4歳の女の子がこたつの上にノートを広げ、鉛筆で〈ままへ。いきてるといいね おげんきですか〉。そこまで書いて疲れたのか、すやすや寝入っていた。
 
 両親と妹を津波にさらわれた彼女ももう12歳。どんな8年間を過ごしてきたのだろう。いま一度、被災地の人たちの心に思いを寄せたい。


3月11日のこよみ。
旧暦の2月5日に当たります。ひのと ひつじ 五黄 赤口。
日の出は6時23分、日の入りは18時10分。
月の出は9時00分、月の入りは22時20分、月齢は4.5です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時17分、潮位34センチと、14時43分、潮位27センチです。
満潮は8時25分、潮位157センチと、20時54分、潮位148センチです。

3月12日のこよみ。
旧暦の2月6日に当たります。つちのえ さる 六白 先勝。
日の出は6時21分、日の入りは18時11分。
月の出は9時35分、月の入りは23時19分、月齢は5.5です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時47分、潮位47センチと、15時22分、潮位29センチです。
満潮は8時51分、潮位152センチと、21時42分、潮位138センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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