2019.02.04 08:00

小社会 以前も取り上げた雪博士、中谷宇吉郎の随筆「立春…

 以前も取り上げた雪博士、中谷宇吉郎の随筆「立春の卵」に再び登場してもらおう。生卵は平らな板の上には立たないが、立春の時だけは立つという俗説を、実験によって覆した話だ。

 「右手の指で軽く頭をささえ、左手で卵を少しずつ回転させながら、尻の座りと机の僅(わず)かな傾斜とが巧(うま)く折れ合うところを探しているうちに、ちゃんと立ってくれた」。かなり前に読みながらまだ試していないが、根気よくやればできそうな説得力がある。

 中谷は寺田寅彦の弟子。「科学と文化」という随筆で、科学的な考え方とはどんなものかを教える大切さを説き、身辺の物や現象を自由に考察する寺田の随筆を手本に挙げている。「立春の卵」は教えを見事に受け継いだ作品だろう。

 きのうの高知新聞に「海の熱波」という見慣れない言葉が出ていた。海面温度が一部で極端に高くなる現象で、地球温暖化によって頻発する可能性があるという。生物と生態系に大きな影響を及ぼすのは必至だろう。

 温暖化に伴う深刻な事態への警報が出続けている。国際社会が一丸となって取り組む必要があるのに、背を向ける大国の指導者とその支持者がいる。危機そのものが理解できないのか、理解しようとする意思がないのか。寺田や中谷ならどんなふうに説得するか、聞いてみたい。

 きょうは立春。いまはまだ名のみの春がやがて本格的に到来し、猛暑や豪雨の季節がまた巡ってくる。


2月4日のこよみ。
旧暦の12月30日に当たります。みずのえ さる 六白 大安。
日の出は7時00分、日の入りは17時39分。
月の出は6時35分、月の入りは17時03分、月齢は29.1です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時32分、潮位154センチと、17時36分、潮位158センチです。
干潮は12時01分、潮位66センチです。

2月5日のこよみ。
旧暦の1月1日に当たります。みずのと とり 七赤 先勝。
日の出は7時00分、日の入りは17時40分。
月の出は7時14分、月の入りは17時57分、月齢は0.2です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時20分、潮位-4センチと、12時30分、潮位60センチです。
満潮は6時59分、潮位157センチと、18時10分、潮位161センチです。


カテゴリー: 小社会コラム


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