2019.01.15 16:18

オーテピア高知図書館の裏側を大公開! 知られざるバックヤードの世界


昨年7月のオープン以来、大人気のオーテピア。収蔵能力約205万冊という巨大な図書館の裏側はいったいどうなっているのでしょう?オーテピア高知図書館の専門企画員である山重さんと、司書の鈴木さんにバックヤードを案内してもらいました!


バックヤード探検、まずは1階からスタートです。1階には「オーテピア高知声と点字の図書館」があり、点字図書や録音図書が楽しめます。


閲覧スペース横の通路を進むと、赤いコーンのところで通常は行き止まり。今回はこの先のスペースに潜入します。


まずはコーンのすぐ横にある、録音図書用の書庫へ。CD2万枚、カセットテープ5.4万巻を収納できるようになっています。


ずらりと並ぶ黄色いパッケージの中には、小説や伝記を音声録音したカセットテープが。


視覚障害者等の方が利用される録音図書は、自宅での利用を望む方が多いため事務室から毎日発送業務を行っています。また最近は、ボランティアの方による電話での音訳も人気だそうです。

通路を進むと、県内の図書館への発送業務や、返却ポストの処理をするコーナーへ。入り口には津波による浸水被害を防ぐ装置が設置されています。


入り口を抜けたところにある本棚には、県内の市町村が運営する図書館へ貸し出す本がずらり。市町村立図書館等からのリクエストを受け、宅配便で送っています。


地域ごとに分けられたこの青いボックスは、専門のスタッフが広い館内から本を探し出して集めたもの。本の場所がデータで分かるとはいえ、これはかなり大変な作業…。


移動図書館の役割を担うバスがこちら。県内37コースをバスで巡っており、図書館がない地域にも本が届くようになっています。


さて配送コーナーの先には、本の返却ポストの一次処理をする部屋が。ここは中の橋通りに面した返却ポストの裏側です。


するんとポストを抜けた本は、センサーで瞬時にICタグを読み取られて処理完了。PCには、返却された本のタイトルや合計冊数が記録されています。


本が傷つかないよう、緑の床はふわふわのクッション。カウンターやすべての返却ポストをあわせて毎日だいたい3000冊くらい返却されている計算になるそうです。

次は階段をあがって2階へ。と、ここで踊り場に不思議な一角が。近づいてみると「免震層」の文字。


オーテピアは1階と2階のあいだに免震装置が設けられている「中間層免震構造」となっており、この階段の踊り場から見える部分がまさに免震層の部分になります。


「積層ゴム」が69基、「転がり支承」が3基、「オイルダンパー」が8基設置され、上の階のゆれを守っています。


さて、次は各階の書庫のなかへ!M3階の書庫は児童書、文学書などがずらり。ライトはすべてLEDを使用し、紫外線による劣化を防いでいます。


M3書庫の一角には黒い本棚が。これは高知県選出の元参議院議員 塩見俊二氏と婦人が設立した私設図書館「塩見文庫」から譲り受けたもの。約1万3000冊あるこれらの資料は、貸し出しはできませんが、館内なら閲覧可能です。


3階書庫には、歴史関係の資料が。奥の新聞コーナーのなかには、高知新聞の前身「土陽新聞」のほか、昭和20年代以降の高知新聞も保管されていました。昭和26年1月28日の高知新聞1面がこちら。時代をうつす記事が並びます。


M4書庫には高知県にまつわる資料が取り揃えてあり、市史や広報誌なども揃っています。写真奥の緑色の背表紙の本は、高知新聞の連載やテーマごとのスクラップ本。これだけの量を、個人の方が寄贈されたというから驚きです。


4階書庫には、高知県出身の出版社社長から寄贈されたという全865巻「明治後期産業発達史資料」が。明治の産業史をつぶさに記録した資料で、山重さんいわく「購入すると何千万円」にもなるそうです。


M5書庫には、集密書架が備わっており、現在約1400タイトルの雑誌などの資料が保管されています。


なかには大正12年発行の「アサヒグラフ」創刊号なんかも…!雑誌好きにはたまらない空間ですね。


実はこの広い書庫のなかには、専用機器の近くで待機し、利用者からリクエストを受けてから10~15分以内で本を探しだしてカウンターに届けるという専門スタッフも常駐しています。見えない裏側で、多くの人の手によって日々運営されているのですね。


これらの書庫のほか、特に貴重な資料が管理されている「貴重書庫」という部屋もあるのですが、ここは一般の利用者やマスコミにも公開されていません。「職員でも限られた人しか入れません。私は入れますが…ふふふ」と笑う山重さん。中は博物館のようなつくりで、徹底した温度管理で資料を守っているそう。どんなお宝が眠っているのか、気になります!


いかがでしたか?見えない裏側にも魅力いっぱいのオーテピア。今度訪れるときは、少し違った視点で楽しめるかもしれません。

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カテゴリー: 主要社会


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