2018.12.22 08:00

あけぼの 美しい村

【小野寺康夫、69歳、香美市】
 懐かしい故郷に帰ってきた。朝6時に起床し、散歩に出た。近くの山の頂上を目指す。山の空気はおいしい。楽しい一日が始まるはずだった。
 ところが、歩くにつれ、気持ちが重くなった。あまりのごみの多さにがくぜんとする。ペットボトルや空き缶が一番多いが、畳や電気製品も捨ててある。随分古い物があるから、長年の蓄積の結果だろう。ごみ屋敷が話題になるが、山のごみもばかにできない。
 帰省して最初の仕事が、県道のごみ拾いから始まった。ごみ捨ても、今はルールがしっかりしているので意外と手間がかかる。金属類はまとめておいて、月1回の収集日に出せばよいので簡単だが、ペットボトルが難敵だ。汚れているので水洗いするが、汚れが取れない。2時間かけて洗っても、少しでも汚れていると引き取ってもらえない。これはみじめだ。畳とかの大型ごみは、道まで引っ張り出しておくと、2カ月ぐらい置きっぱなしだったのを、県が引き取ってくれた。
 1年たってやっときれいな散歩道になった。道から見えるところだけで、見えないところはあきらめた。不思議なもので、きれいになると、投げ捨てのごみがピタッと無くなった。過疎で村もすっかり寂しくなり、子供の声も絶えて久しい。外来種の批判があるが、秋はコスモス、春は菜の花の種をまいたが草に負けて、ほぼ全滅。美しい村を夢見て今日もごみを拾おう。

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