2018.12.20 08:40

「夫婦どぶろく」できた! 奈半利町の坂本さん製造

売り出したどぶろくを手にする坂本年男さんと妻の和子さん(奈半利町の自宅工房)
売り出したどぶろくを手にする坂本年男さんと妻の和子さん(奈半利町の自宅工房)
“コメどころ”地区アピール
 夫婦(めおと)どぶろく完成―。高知県安芸郡奈半利町乙の農業、坂本年男さん(68)がこのほど、生まれ育った米ケ岡地区特産のコメを使ったどぶろくを商品化した。辛口と甘口の2種類は坂本さんと妻、和子(かずこ)さん(66)の名前から「年(ねん)」と「和(なごみ)」と命名した。

 坂本さんによると、山あいの米ケ岡地区は300年以上前からコメ作りが行われ、土佐藩主の食膳に上がるほどの品質だったという。地区名になるほどの“コメどころ”は1960年ごろ、水田面積が15ヘクタール、人口も150人ほどいた。だが現在、水田は5ヘクタール弱、住民は10人にまで減っている。

 水田70アールで減農薬のコメ作りに励む坂本さん。「付加価値を高めて、若い人が移住しても農業で暮らしていける産業を」と、どぶろく造りを10年ほど前から構想。幡多郡三原村や香南市、高岡郡中土佐町など県内先進地の製造者を訪ねて、ノウハウを学んだ。

 町に国へのどぶろく特区申請を掛け合い、昨年12月、町全体が県内14番目の特区に認定された。県の講習を受けるなどし、今年11月に製造免許を取得。自宅にコメの蒸し器や大型冷蔵庫などを整備し、温度管理など試行錯誤を重ねて今月15日に第1弾の商品を発売した。

 「年」が辛口で、「和」が甘口。コメが口の中でとろける仕上がりに、町内の男性会社員(29)は「ずっと飲みたいと思えるほど。米ケ岡の歴史も感じる」と笑顔で飲み干した。

 坂本さんは「他の作り手に続いてほしい。イベントを開き、広めていく」と抱負。和子さんは「味がまだ完全に定まらないけど、毎回違う味わいを楽しんで」とPRする。

 いずれも720ミリリットル入りで1本1700円(税抜き)。奈半利駅物産館「無花果(いちじく)」などで販売しているほか、町のふるさと納税の返礼品としても取り扱われている。問い合わせは、坂本さんが営む農家食堂「まえまき」(0887・38・3155)へ。(北原省吾)

カテゴリー: 主要社会安芸


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