2018.09.23 08:00

小社会 きょうは秋分の日で、秋彼岸の中日。その連想で…

 きょうは秋分の日で、秋彼岸の中日。その連想で時季の花といえば、ヒガンバナとなる。高知市の土佐道路の緑地帯に、ところどころ赤い花が列をなしているのを見かけた。

 車が激しく行き交う大通りに、墓地が似合う花。一見、ミスマッチのようだが、歌人の斎藤茂吉は昔の東京の市電とヒガンバナの組み合わせについてこう書いた。「この新鮮な近代的交錯は、藤原奈良の歌人も、元禄の俳人もついに知らずにしまった佳境である」(「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」)。

 球根で増えるヒガンバナは、田の畦(あぜ)や土手などに突然、真っ赤な花を咲かせる。人里に咲く花だから、都市部の道端で見かけても不思議はない。茂吉のように、この花の姿を「異国的」とみる人もいるだろう。

 一方で、妖艶な花に不吉なイメージを重ねる人もいるのは、墓地に多いことと関係があろう。理由は仏教ゆかりの植物と見られたり、強い毒性から人里から遠ざけられたりと諸説ある。

 ヒガンバナをどう見るかは人それぞれでも、この花は先祖の墓に参り供養する風習と密接に結びついてきた。忙しい日々、墓参はご無沙汰という人も多いだろうが、「日本的」な風景の記憶をたどってみるのもいい。

 彼岸は、死と生とが交差する期間だ。今月亡くなった女優・樹木希林さんの、自然体で揺るがぬ覚悟を秘めた旅立ち方が、多くの人の胸を打つ時代。人々の死生観も変わりつつあるのだろうか。


9月23日のこよみ。
旧暦の8月14日に当たります。つちのえ うま 三碧 先負。
日の出は5時54分、日の入りは18時02分。
月の出は17時18分、月の入りは3時48分、月齢は13.4です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で4時40分、潮位178センチと、17時33分、潮位187センチです。
干潮は11時06分、潮位45センチと、23時24分、潮位73センチです。

9月24日のこよみ。
旧暦の8月15日に当たります。つちのと ひつじ 二黒 仏滅。
日の出は5時55分、日の入りは18時01分。
月の出は17時51分、月の入りは4時44分、月齢は14.4です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時16分、潮位187センチと、17時57分、潮位192センチです。
干潮は11時37分、潮位42センチと、23時52分、潮位62センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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