2018.09.15 08:00

小社会 明治の文豪・幸田露伴を父に持つ作家の幸田文は72歳…

 明治の文豪・幸田露伴を父に持つ作家の幸田文(あや)は、72歳のとき日本各地の土砂災害の跡を見て回った。その記録「崩れ」は以前に小欄でも紹介したが、北海道を襲った震度7の地震を機に再読した。

 文が崩壊地に興味を持ったのは、静岡、山梨県境の峠で大規模な山崩れを目にしたときだ。「無惨(むざん)であり、近づきがたい畏怖があり、しかもいうにいわれぬ悲愁感が沈澱(ちんでん)していた」「気を呑(の)まれた」とも書いている。

 同じ気持ちを抱いた読者も多いのではないか。土砂崩れで大きな被害が出た北海道厚真(あつま)町の様子を、上空から撮影した写真や映像を見直す。圧倒されて言葉もない。

 普段は深い緑の木々に覆われていたはずの山の斜面は、あちこちで大半が削り取られ、家屋をのみ込んだ。いくつもの山でむき出しになった茶色い山肌。文の「気を呑まれた」という言葉は、「息を呑んだ」よりすごみがある。

 土砂崩れがこれほど大規模に起きた理由には、火山の噴火が関係しているという。厚真町の周囲にはいくつかの火山があり、約4万年前に支笏湖をつくった大噴火で火山灰や軽石などが辺り一帯に降り注いだ。火山灰などはもろい層をつくり、その上に載った土壌は強い揺れで一気に滑り落ちたらしい。

 文が最初にショックを受けた崩れの跡は、1707年の宝永地震でできた。今はハイキングなども楽しめる場所だが、大自然への畏怖を忘れてはなるまい。


9月15日のこよみ。
旧暦の8月6日に当たります。かのえ いぬ 二黒 先勝。
日の出は5時49分、日の入りは18時13分。
月の出は11時13分、月の入りは22時01分、月齢は5.4です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で3時12分、潮位58センチと、15時13分、潮位96センチです。
満潮は9時37分、潮位166センチと、21時07分、潮位176センチです。

9月16日のこよみ。
旧暦の8月7日に当たります。 かのと ゐ 一白 友引。
日の出は5時49分、日の入りは18時12分。
月の出は12時10分、月の入りは22時43分、月齢は6.4です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時58分、潮位66センチと、15時51分、潮位111センチです。
満潮は10時36分、潮位152センチと、21時40分、潮位165センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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