2018.09.12 08:00

小社会 大きな地震のたびに思い出す文章がある。〈日本の…

 大きな地震のたびに思い出す文章がある。〈日本の国土全体が一つのつり橋の上にかかっているようなもので、しかも、そのつり橋の鋼索があすにも断たれるかもしれない〉。

 寺田寅彦「災難雑考」にある。日本周辺では陸のプレート(岩板)の下に海のプレートが沈み込む。そのせめぎ合いで陸のプレートにひずみがたまり限界に達した時、巨大地震が起きる。あたかもつり橋のワイヤロープが切れるように。

 四つのプレートが衝突し合う位置にある日本列島の危うさを、巧みな比喩で言い表している。危ういバランスの下に成り立っているのは、私たちの社会も同じだ。それが今回の北海道地震でよく分かった。

 震度7の激震は一時、道内全域が停電する「ブラックアウト」をもたらした。道内最大の火力発電所が損壊し緊急停止すると、残る発電所も連鎖して一斉にダウン。本州から電力融通する送電網も停電で機能しなかった。

 北の大地の美しい夜景が一本の「命綱」で保たれていたとは。火力にしろ原子力にしろ、大規模発電所が一極集中するリスクを思い知らされた。南海トラフ地震で四国が全域停電する恐れはないのか。今から検証しておきたい。

 地震に限らない。台風も豪雨もつり橋の上の日本を脅かす。自然災害は防げなくても、それに伴う災難は人間の注意次第でどんなにでも軽減され得る―。寅彦の警告がいよいよ重みを増してきた。


9月12日のこよみ。
旧暦の8月3日に当たります。ひのと ひつじ 五黄 仏滅。
日の出は5時47分、日の入りは18時17分。
月の出は8時09分、月の入りは20時08分、月齢は2.4です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時15分、潮位52センチと、13時34分、潮位43センチです。
満潮は7時23分、潮位205センチと、19時43分、潮位201センチです。

9月13日のこよみ。
旧暦の8月4日に当たります。つちのえ さる 四緑 大安。
日の出は5時47分、日の入りは18時16分。
月の出は9時12分、月の入りは20時44分、月齢は3.4です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時53分、潮位50センチと、14時08分、潮位61センチです。
満潮は8時06分、潮位194センチと、20時11分、潮位194センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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