2016.01.27 11:27

「新国立に梼原の木を」設計の隈研吾さんが高知県梼原町へ

「梼原に建築の哲学を教わった」と話す隈研吾さん(梼原町総合庁舎)
「梼原に建築の哲学を教わった」と話す隈研吾さん(梼原町総合庁舎)
 2020年東京五輪で使う新国立競技場のデザインを手掛ける建築家、隈研吾さん(61)が26日、20年来の交流を続ける高知県高岡郡梼原町を訪れ、「梼原で木の良さや『木を大事にして生きる』という哲学を教えてもらい、新国立競技場の案につながった」とした上で、「高知、梼原の木を新国立競技場の中で使えるといい。推したいと思う」と述べた。

「受話樹」の前で握手する隈研吾さん(左)と矢野富夫町長=梼原町総合庁舎
「受話樹」の前で握手する隈研吾さん(左)と矢野富夫町長=梼原町総合庁舎
 隈研吾さんは、新たに設計を手掛けている梼原町立の図書館と福祉施設の打ち合わせなどで梼原を訪れた。報道陣を前に「梼原は木と最初に出会った場所で『木の恩人』みたいなもの。(1994年完成の)『雲の上のホテル・レストラン』が木を本格的に使った建物の第1号で、木の面白さに目覚めた」と町との関わりを振り返った。

 さらに「ここで学んだ哲学が今回の新国立競技場のデザインの基本になった。あらためて梼原の町に感謝したい」と笑顔を見せた。

 高知県産材については「木目も全体の色合いも含め、日本を代表する木の一つ」と絶賛し、「個人的にとしてしか言えないが、高知、梼原の木を新国立競技場の中で使えたらいい」と思いを熱く語った。

 隈研吾さんは、1987年に県内の知人の依頼で、木造芝居小屋「ゆすはら座」の保存運動に協力したことを契機に、役場関係者らとの交流を深めた。これまでに地元産材を多用した4施設の設計に携わった。

■梼原町総合庁舎に「受話樹」オブジェ設置 ■
 建築家の隈研吾さん(61)の来訪に合わせ、高知県高岡郡梼原町の梼原町総合庁舎で26日、隈さんと親交のあるアートディレクターの森本千絵さんが制作したオブジェがお披露目された。「梼原のイメージに合う」と梼原町が1年間無償で借り受けた。

 オブジェのタイトルは「受話樹(じゅわき)」。大きな受話器が載った木の根から、たくさんの受話器がつり下げられている。思いをつなぐ「声」の大切さを表現したという。サイズは約5メートル四方で、隈さんが設計した梼原町総合庁舎のロビーに設置された。

 隈さんが「自然と人間を結び付ける象徴のようで“梼原っぽい”。梼原にあれば、作品にとってすごく幸せ」と設置を思い立ち、梼原町役場に打診したという。

 隈さんや矢野富夫町長らが出席し、お披露目のセレモニーが行われた。森本さんは参加できなかったが、隈さんは「この(建物の)空間のために作ったんじゃないかというくらい、ぴったりのバランス。非常にうれしい」と笑顔を見せていた。


カテゴリー: 文化・芸能高幡


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