2018.08.23 08:00

小社会 松尾芭蕉の「奥の細道」に一句ある。〈あかあかと...

 松尾芭蕉の「奥の細道」に一句ある。〈あかあかと日はつれなくも秋の風〉。旅は加賀の国(現・石川県)に入ったころ。日はまだ容赦なく照りつけて残暑が厳しいが、さすがに風は秋の気配だ。

 きょうは二十四節気の「処暑」。暑さが和らぐころだが、きのう日中の残暑は蒸し暑かった。高知地方気象台によると、台風20号がきょう夕から夜にも上陸する恐れがあるという。警戒が怠れない。

 倉嶋厚さん監修の「風と雲のことば辞典」には、いろいろな「秋の雨」が載っている。台風は秋の烈風、暴風雨とともに「秋の嵐」。今月も酷暑に悲鳴を上げながら、次々に列島に襲来する台風に身構える日々が続いたように思う。

 話を芭蕉に戻せば、旅を続けるうちに奇岩の重なる那谷(なた)寺というお堂に出た。ここで詠んだ一句、〈石山の石より白し秋の風〉はよく知られる。歌人や俳人は昔から、秋の風の色を「白い」という。古代中国の自然観から来たもので、のちに詩人・北原白秋の雅号にもなった。

 倉嶋さん監修の本によれば、秋の風を白いと感じさせるのは空の高さだという。夏の終わりの低く垂れ込めた空が一変して、高く明るい空になる。空気が白く乾いていく。

 自然災害の脅威に傷つき恐れる一方、よさこい祭りに躍動し、甲子園の高校生球児たちの活躍に見入った初秋の土佐路。処暑を過ぎ、さわやかな秋風の気配を感じる日はいつになるだろう。


8月23日のこよみ。
旧暦の7月13日に当たります。 ひのと ゐ 七赤 先勝。
日の出は5時33分、日の入りは18時43分。
月の出は16時47分、月の入りは2時21分、月齢は11.7です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で3時29分、潮位165センチと、17時13分、潮位173センチです。
干潮は10時24分、潮位50センチと、22時44分、潮位104センチです。

8月24日のこよみ。
旧暦の7月14日に当たります。つちのえ ね 六白 友引。
日の出は5時34分、日の入りは18時42分。
月の出は17時29分、月の入りは3時13分、月齢は12.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で4時16分、潮位173センチと、17時42分、潮位180センチです。
干潮は11時01分、潮位42センチと、23時17分、潮位95センチです。


カテゴリー: 小社会コラム


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