2018.08.19 08:00

小社会 毎週日曜日の夜放送されているドラマ「この世界の…

 毎週日曜日の夜放送されているドラマ「この世界の片隅に」(テレビ高知)。こうの史代さん原作の漫画には「座敷わらし」が出てくる。主人公の女性が幼いころ祖母の家で昼寝をしていると、屋根裏から女の子が下りてきた。

 子どもの姿をした精霊で、「この神の宿りたまふ家は富貴自在」と柳田国男「遠野物語」にある。しかし女の子は神様ではなかった。貧しい家に生まれた彼女は口減らしで奉公に出され、やがて身を売る境遇となる。

 青森出身の作家、三浦哲郎さんはまた違った解釈でこの神を描いた。かつてたびたび飢饉(ききん)に見舞われた東北。貧しい農家では生まれたばかりの赤ん坊を殺す間引きが見られた。座敷わらしとは犠牲となった彼らの魂である、とする(「ユタとふしぎな仲間たち」)。

 もしも今の世に座敷わらしが現れるとするなら、私たちはそれにどんな魂を重ねるだろう。〈もうおねがい ゆるして ゆるしてください〉。覚えたての平仮名でノートにつづった5歳の船戸結愛(ゆあ)ちゃんの顔が浮かんでくる。

 東京で両親の虐待によって亡くなった事件を受け、国が対策をまとめた。児童相談所の立ち入り調査や体制の強化が柱。緊急にやるべきことと、腰を据えて継続的に取り組むことと。できることは何でもやらなければならない。

 飢饉の世でも戦時下でもない現在。これ以上、子どもの姿をした悲しい精霊を生み出したくはない。


8月19日のこよみ。
旧暦の7月9日に当たります。みずのと ひつじ 二黒 先負。
日の出は5時30分、日の入りは18時48分。
月の出は13時24分、月齢は7.7です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で5時59分、潮位78センチと、17時41分、潮位117センチです。
満潮は12時48分、潮位141センチと、23時44分、潮位159センチです。

8月20日のこよみ。
旧暦の7月10日に当たります。きのえ さる 一白 仏滅。
日の出は5時31分、日の入りは18時47分。
月の出は14時19分、月の入りは0時05分、月齢は8.7です。
潮は長潮で、干潮は高知港標準で7時25分、潮位76センチと、19時29分、潮位124センチです。
満潮は14時44分、潮位144センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


ページトップへ