2016.05.08 08:05

高知大学・地域協働学部の県出身新入生が異例の4割超 

高知県内出身の地域協働学部の1年生。学部内での“一大勢力”だ(高知大学)
高知県内出身の地域協働学部の1年生。学部内での“一大勢力”だ(高知大学)
県外の地域系学部増が影響か 
 キャンパスに土佐弁が飛び交う!? 学内全体で高知県内出身の学生が20~25%程度で推移している高知大学で2016年春、“異変”が起きた。2015年度、全国で初めて開設された地域協働学部の2016年度新入生のうち高知県内勢が40%を超えた。初年度は25%。高知大学によると、全国各地に「地域系」学部が相次いで創設され、県外受験者が減ったためだが、県内勢の増加に、高知大学関係者は「画期的」と歓迎している。 
 地域協働学部は地域のリーダーとなる人材の育成を目指し、フィールドワークを重視しているのが特徴。高知大学入試課によると、初年度は新入生67人のうち高知県内勢は17人だったが、2年目の2016年春は新入生60人のうち25人、42%が県内出身者だった。

 大学全体でみて1999年度以降、高知県内学生の割合が最も高かったのが、2013年度の26%。学部単体では人文社会科学部(旧人文学部)などで30%を超えた年はあるが、40%超えはこれまでにないという。

 高知県内勢の割合増加の理由は、受験者数を比較すれば一目瞭然だ。地域協働学部の初年度の受験者総数202人のうち県外勢153人、県内勢は49人。2016年度は総数183人のうち県外勢は41人減の112人、県内勢は22人増の71人だった。

 受験者に占める高知県内勢の割合が24%から39%に増えたため、合格者の中でも割合が高くなった。特に、一般入試で県外受験者は初年度の121人から51人に58%も減少。県内勢は32人から27人とほぼ横ばいだった。

 なぜ、高知県外受験生が急減したのか。高知大学関係者は、地域系学部は2015年度、高知大学に全国で初めて設置されたが、2016年度から愛媛大学など他県の大学にも誕生したことが影響したとみる。

 高知県内の受験生にも、地元大学の地域協働学部の存在感は増しているようだ。

 嶺北高校(長岡郡本山町)から2016年春入学した千頭里咲さん(18)は、地域協働学部がなければ高知大学を受験しなかったかもしれないと言う。「地元を本気で変えたい人が集まる学部があると知って。ここしかないってピンときました」。他の新入生からも「地元で就職したいので、ここは地域を一番知ることができそうと思った」といった声が聞かれる。

 追手前高校(高知市)からは2016年春、7人が地域協働学部に進んだ。進路指導担当の和田拓教諭は「生徒たちも地域の機能不全を肌で感じているんだと思う。地域に実践的にかかわりたい生徒の受け皿になっているのでは」と話す。

 地域協働学部の上田健作学部長は「画期的で喜ばしいこと。期待に応えられるよう、学生をしっかり教育して高知に貢献する人材に育てたい」と話している。

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カテゴリー: 主要大学特集高知中央教育


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