2018.07.20 08:35

[ふれあい高新in越知町] 町内200人、熱唱の夏 カラオケ大会盛況

越知町商店街の地区大会で熱唱を楽しむ住民ら(越知町越知甲=飯野浩和撮影)
越知町商店街の地区大会で熱唱を楽しむ住民ら(越知町越知甲=飯野浩和撮影)
「地域版キャラバンバン」
 花火や出店で毎年にぎわう高知県高岡郡越知町の夏祭り「によどかあにばる納涼花火大会」(町観光協会主催、今年は28日)の人気イベントにカラオケ大会がある。ただのカラオケと侮るなかれ。出場者は地区予選を勝ち上がったのど自慢ばかりで、この大会は決勝大会の位置付け。町内7地区で予選があり、参加人数は約200人に上る一大イベントだ。夏、越知はキャラバンバンと化す―。 

 7月上旬の夜。野老山(ところやま)公民館に伸びやかな歌声が響いた。マイクを握ったのは約20組。観客や応援団も合わせると、約40人が会場を埋めた。ステージには「によどかあにばるカラオケ地区予選」の文字があった。

 西森一吉さん(82)は現在、町中心部に住んでいるが、地区予選は必ず出身地の野老山で出場する。「ここが故郷やけね。次はもっと練習してこんといかん」。世話役の井上義久さん(73)は「酒が入るとどんどんみんな歌いだして時間が足らんなる。カラオケが地域を結び付けて、引き寄せてくれる」と話す。

 カラオケ大会が始まったのは1986年。カラオケボックスが生まれた頃で、町中心部で夏祭りを運営していた町の青年団がイベントの一つとして企画した。

 さらに「中心部だけでなく、みんなに参加してもらえる祭りにしたい」と発想。県民的歌番組として人気があった「歌って走ってキャラバンバン」を参考に、地区予選を経て決勝を行う越知版キャラバンバンが生まれた。

 仁淀川に水上ステージを設営したり、電飾や川舟で華やかな演出をしたり、地区予選から盛り上がり、町全体を巻き込んだ一大イベントに成長した。町内の電器店で家庭用カラオケ機器が次々売れたというエピソードもある。

 夏祭りはカラオケ大会が始まった翌年に「によどかあにばる」となり、歴史を刻んでいる。現在のカラオケ大会は、各地区の最優秀賞の男女1人・組ずつと地区賞の1人・組が決勝大会に出場できる。

 今年は28日が決勝大会で、現在も地区予選が行われている。この日のために練習を積み重ねる人、普段はめったに歌わないが、「地域を盛り上げんと」と大会には出場する人…。思いはさまざまだが、誰にでも同じようにスポットライトが当たるのが「かあにばる」なのだ。

 同大会に長く携わってきた小田和男さん(61)は言う。「町は人口も減ってしんどいけど、みんなが楽しそうにしてくれる。それが一番」(森田千尋)

関連記事

もっと見る

カテゴリー: 社会ふれあい高新2018高吾北社会


ページトップへ