2018.07.20 08:36

[ふれあい高新in越知町] いざ、神秘の横倉山へ 写真ルポ

歴史ロマン息づく原風景
 緑の回廊のような山道を一歩一歩進むと、荘厳な社が現れた。境内には樹齢数百年の木々が立ち並び、来訪者を静かに出迎える。

巨大なスギが立ち並ぶ境内。山中には歴史が息づく(写真はいずれも越知町の横倉山=飯野浩和撮影)
巨大なスギが立ち並ぶ境内。山中には歴史が息づく(写真はいずれも越知町の横倉山=飯野浩和撮影)
 
高知県高岡郡越知町のシンボル、横倉山。源平の戦いで敗れた安徳天皇を擁する平家一門が落ち延びたとされる伝説が息づき、歴史ある神社や史跡が点在する。

根が岩を抱き込む巨大な木。存在感に思わず足が止まる
根が岩を抱き込む巨大な木。存在感に思わず足が止まる
 この山の生い立ちは歴史ロマンそのもの。もともと赤道付近、オーストラリアの近くにあった山で、それが移動してできたのだ。4億年以上前の話。日本最古の地質には貴重な植物が自生し、牧野富太郎博士が多くの植物を発見した場所でもある。

思わず足がすくむ石灰岩の断崖「馬鹿だめし」
思わず足がすくむ石灰岩の断崖「馬鹿だめし」
 
空を切り取る特徴的な稜線(りょうせん)は、住民の心の原風景だ。

牧野富太郎博士命名のヨコグラノキ。横倉宮の脇で時を重ねる
牧野富太郎博士命名のヨコグラノキ。横倉宮の脇で時を重ねる
 
いざ、“神秘の山”へ―。(山本仁)

幽玄の世界、横倉山を歩く 
   歴史、自然、涼を満喫
登山道から見えるカツラ。「生きた化石」と呼ばれる
登山道から見えるカツラ。「生きた化石」と呼ばれる
 落ち葉が敷き詰められた木立の道を歩く。猛暑の夏だが、木々が日光を遮ってくれるおかげで暑さはずいぶんましだ。近くに聞こえる鳥の鳴き声が涼を運んできてくれる。

杉原神社の大杉。樹齢600年の幹回りは大人が両手を広げて6人分だ
杉原神社の大杉。樹齢600年の幹回りは大人が両手を広げて6人分だ
 
高岡郡越知町の横倉山で行われたトレッキングツアーには町内外の約30人が参加。標高600メートル付近の駐車場から遊歩道に入り、800メートル付近まで往復約4キロを歩いた。

荘厳な雰囲気が漂う安徳天皇陵墓参考地
荘厳な雰囲気が漂う安徳天皇陵墓参考地
 アカガシやアセビ、ユズリハ…。地元ガイドから植物の説明を受け、山道を進むと平家ゆかりの「杉原神社」が見えてきた。境内には樹齢500~600年の杉が立ち並び、神聖な雰囲気を醸し出す。

杉原神社の境内に群生するギンバイソウ
杉原神社の境内に群生するギンバイソウ
 山頂付近。安徳天皇を祭神とする「横倉宮」に到着。すぐ横には牧野富太郎博士が命名したヨコグラノキが空に向かって伸びている。

心地よい疲労と抜群の眺め。畝傍山(うねびやま)眺望所での昼食は格別
心地よい疲労と抜群の眺め。畝傍山(うねびやま)眺望所での昼食は格別
 裏手に回ると「馬鹿(ばか)だめし」と呼ばれる崖の上に行き着く。そこから下をのぞくと80メートルの断崖絶壁。そんな危険なことをするのは馬鹿者だろう、「馬鹿かどうかを試す崖」というのが名前の由来だとか。

 そこから5分ほど山道を下ると、安徳天皇陵墓参考地(天皇の墓所の可能性がある場所)に着いた。安徳天皇が従臣らと蹴鞠(けまり)をしたと伝えられる場所。大木に囲まれた空間で深呼吸をしてみる。ずっしり濃厚な歴史ロマンの香りが体中を満たしていく感覚になった。

 往復約4時間のトレッキング。参加者からは「陵墓参考地があるとは知らなかった。ガイドの説明で歴史も分かって良かった」「牧野博士の足跡をたどることができ、貴重な植物の話も聞けた」などと満足する声が聞かれた。
 写真・飯野浩和、文 ・山本 仁

メモ 越知町観光協会は今春から、今回と同じコースを巡るトレッキングツアーを行っている。参加費は小学生以上2千円、未就学児500円。実施日は金、土、日、月曜日。3~10人で受け付ける。問い合わせは町観光協会(0889・26・1004)へ。

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カテゴリー: 主要社会ふれあい高新2018社会高吾北


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