2018.07.14 08:30

[ふれあい高新in越知町] 流れに育まれて(上)

山里を流れる“奇跡の清流”。仁淀川が越知の文化、暮らしを育む(高知県高岡郡越知町浅尾=飯野浩和撮影)
山里を流れる“奇跡の清流”。仁淀川が越知の文化、暮らしを育む(高知県高岡郡越知町浅尾=飯野浩和撮影)
ロマンと神秘漂う自然
 美しい稜線(りょうせん)を描き、高知県の仁淀川や越知町の街並みを見下ろすようにたたずむ横倉山。「町のシンボル」として親しまれ、謎めいた魅力が人々を引きつける。

自然を楽しみ尽くす拠点施設となる「スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド」(高知県高岡郡越知町片岡=飯野浩和撮影)
自然を楽しみ尽くす拠点施設となる「スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド」(高知県高岡郡越知町片岡=飯野浩和撮影)
 「越知町、日本だけでなく、地球の歴史をひもとく上で貴重な存在ですよ」と熱を込めるのは、越知町立横倉山自然の森博物館の学芸員、安井敏夫さん。

横倉山に一歩足を踏み入れると、古くから守られてきた原始の森が広がる(高知県高岡郡越知町越知丁=飯野浩和撮影)
横倉山に一歩足を踏み入れると、古くから守られてきた原始の森が広がる(高知県高岡郡越知町越知丁=飯野浩和撮影)
 なにやらスケールの大きな話だが、決して大げさではない。この山は4億年以上前、赤道付近にあった大陸の一部で、大陸移動を経て現在の位置にあるのだという。オーストラリアが“お隣さん”だった可能性が高いのだ。実際、日本最古の脊椎動物の祖先や陸上植物の化石が発見されている。

 土佐国で唯一の修験道の霊場で、安徳天皇が逃げ延びたという伝説も残っている。神聖な地として長く守られてきたことや地質の複雑さも影響し、牧野富太郎博士も足しげく通った植物の宝庫でもある。

 越知町観光協会は神秘の山の魅力を広く知ってもらおうと、今春から地元ガイドが解説するトレッキングツアーを始めた。新たな観光資源として期待されている。

 横倉山と並ぶ町のシンボルもまた、今年改めて注目を集めている。仁淀川。今春、アウトドア総合メーカーのスノーピークが監修したキャンプ場が日ノ瀬地区にオープンした。

 「人工物と自然がひき立て合い、新しい視点でそれぞれの美しさを見せてくれる」とは越知町の自然を愛する黒笹慈幾さん。

 コスモスまつりの会場として知られる宮の前地区でも、来春の完成を目指し新キャンプ場の建設が進む。当たり前だった越知の自然が今、新しい輝きを放ち始めている。

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 地域の話題を集中的に発信する「移動高知新聞 ふれあい高新」は2018年、高岡郡越知町で17日から5日間の日程で展開する。仁淀川の雄大な流れに育まれた歴史と文化と人。川の流れが止まらないのと同じように、エネルギーを発し続ける街の姿を紹介する。(森田千尋)

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カテゴリー: ふれあい高新2018社会高吾北


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