2018.07.10 14:35

高知県の宿毛湾で養殖魚が大量死 大雨流入で窒息か

豪雨の影響で大量死し、岸壁に運ばれるカンパチ(10日午前8時15分ごろ、宿毛市小筑紫町大海)
豪雨の影響で大量死し、岸壁に運ばれるカンパチ(10日午前8時15分ごろ、宿毛市小筑紫町大海)
 西日本豪雨の影響で、高知県宿毛市を中心とする宿毛湾でタイやカンパチなどの養殖魚が大量に死ぬ被害が拡大していることが7月10日、明らかになった。同日朝からすくも宿毛湾漁協の職員らが死んだ魚の回収や処理に当たっているが、被害の全容は不明で、「(2001年の)西南豪雨以上の被害になるかもしれない」と顔を曇らせる関係者もいる。

 県や宿毛湾漁協などによると、8日未明に降った大雨が宿毛市を流れる松田川を通じて急激に宿毛湾に流入して淡水化したことや、網が波風で吹き上げられたことなどで、養殖魚が窒息死したとみられるという。

 宿毛市小筑紫町大海では10日朝、窒息死した大量のカンパチがいけすからすくい上げられ、漁船で次々と岸壁に運ばれた。岸壁では宿毛湾漁協の職員ら約10人が対応に追われ、隣接する県有地に重機で穴を掘って、魚の埋設を進めた。カンパチは1年半ほど育てられて2~2・5キロ程度まで成長しており、この夏から秋にかけて出荷を控えていた。

 宿毛市はタイ、カンパチ、ブリなどを養殖する県内の一大産地。近年は養殖魚の高値傾向が続いており、輸出や「直七真鯛(まだい)」のブランド化に取り組んでいるところだった。

 宿毛湾漁協の浦尻和伸組合長は「深刻な状況で、億を超える被害が出るかもしれない。養殖業者からの相談に対応していく」とし、中平富宏市長は「水産は市の基幹産業であり、非常に心配している。漁協や漁業者と連携を取って復興復旧に取り組みたい」と話している。

 2001年の西南豪雨で、宿毛湾漁協ではタイやカンパチなど養殖魚623トン、施設破損を含めて8億円以上の被害が出ている。(富尾和方、新妻亮太)

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