2018.07.06 08:55

高知県内の総雨量1000ミリ迫る 北川村、大豊町 12世帯孤立

長雨の影響で一部が崩落した町道(5日午後4時10分ごろ、大豊町南大王)
長雨の影響で一部が崩落した町道(5日午後4時10分ごろ、大豊町南大王)
 梅雨前線の活動が活発になった影響などで高知県内は5日、断続的に雨が降り、山間部を中心に土砂崩れなどの被害が出ている。長岡郡大豊町と安芸郡北川村では計12世帯16人が孤立。同日午後11時までに5市町が住民に避難勧告を出したほか、県は災害対策本部を設置して土砂災害や浸水などへの警戒を呼び掛けている。降り始めからの総雨量が千ミリに迫る所もあり、住民からは不安の声が上がっている。

 高知地方気象台の観測データによると、5日の1時間雨量は香美市の大栃で61・0ミリ、安芸郡馬路村の魚梁瀬で52・0ミリの非常に激しい雨を観測した。それ以外に30ミリ以上の激しい雨を観測した地点は少なかったが、高知市や南国市の後免で10ミリ以上の雨が夜に続くなど、長時間にわたってまとまった雨が降っている。

 魚梁瀬では6月28日夕の降り始めから5日午後11時までの総雨量が991・5ミリ。平年のこの時期の2カ月分を超える雨がこの1週間で降っており、山間部の他の観測地点も同じような状況になっている。

 大豊町南大王では5日午前、町道(幅約4メートル)の半分以上が約10メートルにわたって崩落しているのが見つかった。10世帯13人の集落が孤立状態となり、佐竹弘義さん(70)は「食料はあるが、雨が長引くと心配だ」。北川村安倉でも国道493号が土砂崩れで通行止めとなり、2世帯3人の孤立が続いている。

 長引く雨に各地で住民の不安が募っている。大豊町の避難所となっている町総合ふれあいセンターには同日夜、10人が身を寄せた。3日夜も同センターに泊まったという女性(82)は「これだけ長く降るのは30年ほどおって初めて。家のことが心配でよく寝れん。雨は続くそうだが体が持つか…」と疲れた表情で話した。

 同気象台によると、四国付近に梅雨前線が停滞し、南から暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で長雨になっているという。8日ごろまで大気の状態が不安定で、四国の6日午後6時までの24時間予想雨量は400ミリ、その後の24時間も300~400ミリが見込まれている。

 これまでの雨で地盤が大量の水を含んでおり、普段は問題ないような雨でも土砂災害につながる可能性があるため、厳重な警戒を呼び掛けている。

 この雨の影響でJR四国などの阿波池田―宿毛間の特急列車、阿波池田―土佐山田、伊野―窪川、窪川―江川崎間が運休。6日も窪川―江川崎間を除く区間で終日運休が決まっている。高知自動車道の南国―大豊間と、国道32号が大豊町内で通行止めとなった。


高知市の突風 「竜巻」と推定
 高知市春野町東諸木で4日に発生した突風について、高知地方気象台は5日、「竜巻と推定した」との調査結果を発表した。風速は秒速35メートルで、突風の強さを示す日本版改良藤田スケールは6段階のうち最も低い「JFE0」だった。

 同気象台によると、発生は4日午前4時10分ごろとみられ、同じ時間帯に周辺を活発な積乱雲が通過していた。被害の痕跡は海岸から北東に向かって帯状に分布し、突風が1分程度のごく短時間だったことなど、竜巻の特徴が複数確認されたという。

 周辺ではビニールハウス6棟が損壊したほか、民家の屋根瓦が飛ぶなどの被害が出た。
 高知県内は6日以降も大気の不安定な状態が続く見込み。同気象台は「空が急に暗くなったり、冷たい風が吹いたりした時は、頑丈な建物に入るなど注意してほしい」と呼び掛けている。(海路佳孝)

関連記事

もっと見る



ページトップへ