2018.05.18 08:58

絶滅危惧種ガンゼキラン群落初公開 高知・牧野植物園で5000株

淡い黄色の花をつけたガンゼキランの群落(17日午前、高知市五台山)
淡い黄色の花をつけたガンゼキランの群落(17日午前、高知市五台山)
 環境省の絶滅危惧種に指定されていて、高知県内では自生がほとんど見られなくなっているラン科植物のガンゼキラン約5千株が、県立牧野植物園(高知市五台山)で見頃を迎えている。花を咲かせたのは高岡郡四万十町の農家から譲り受けた株。同園の職員が大切に世話をし、自生地さながらの“大群落”に育てた。同園の中でも普段は入ることができない場所で、19日から週末を中心に5月中の5日間だけ特別公開する。

 ガンゼキランは5、6月に淡い黄色の花を咲かせる多年草。かつては県西部や東部の山中に自生していたが、乱獲などで激減した。県レッドデータブックでは絶滅の危険性が最も高い種に指定されている。

 株が同園に持ち込まれたのは6年前。四万十町の農家が自宅近くの山で増殖させていたが、イノシシが山を荒らすようになったため同園に寄贈した。

 同園は、なるべく自生地に近い環境で育てたいとの思いから、未公開エリアの斜面に植えることにした。

 職員はまず荒れ地だった約500平方メートルの開墾から始めた。軽トラック1台分ほどあった株を一つ一つ仕分けし、2年かけて植えた。真冬の山中にこもって株を植えたり、土や肥料を肩に担いで運んだり…。他の業務の合間を縫ってこつこつと育てたという。

 中心となって世話をした栽培技術課の藤井聖子さん(37)は「ようやく公開できる」と笑顔を見せ、「こんなに美しい花が県内に自生していたんだ、と誇りに思ってほしい。そして、かつて県内の山中で見られたはずのこの光景が消えかかっていることを知ってほしい」と話している。

 一般公開は19~21日と26、27日の午前11時~午後3時。場所は北園の展示館南側斜面。傾斜が急なため、同園は運動靴の着用を呼び掛けている。問い合わせは同園(088・882・2601)へ。(今川彩香)

カテゴリー: 主要環境・科学高知中央


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