2018.04.03 08:00

小社会 〈春宵一刻値千金〉。中国北宋の詩人・蘇軾…

 〈春宵一刻値千金〉。中国北宋の詩人・蘇軾(そしょく)の詩の一句は、日本人にもなじみ深い。春の夜の一刻は千金の値打ちがある。花は清らかな香りを放ち、月はおぼろにかすんでいると句は続く。

 日本の春には、漢詩がよく似合う気がする。〈年々歳々花相似たり〉(唐・劉廷芝(りゅうていし))。続く〈歳々年々人同じからず〉は行く人、来る人、別れと出会いが交差する桜の季節と、イメージが重なりそうだ。

 5日は二十四節気の「清明」。晩唐の杜牧(とぼく)の詩は、〈清明の時節雨紛々〉と始まる。清く明るい気が満ちる清明だが、このころは雨がよく降る。疲れた旅人が牛飼いの少年に居酒屋への道を聞くと、少年は黙ったまま、はるかかなたの杏(あんず)の花咲く村を指さした(渡部英喜「漢詩歳時記」)。

 中国ではこのころに降る雨を「杏花雨(きょうかう)」と呼ぶそうだ。杏花の村は、しっとりと雨にぬれて、おぼろにかすむ水墨画そのもの。「春はおぼろ」の詩情も日本人好みだ。

 ぼんやり、ほんのりしたおぼろの季節だが、そうとばかりはいかない人も多いだろう。人事異動で新天地に着任した人や新社会人たち。多忙さと緊張に包まれているさなかとお察しする。いや、ほとんどの人にとって年度替わりは心機一転、姿勢を新たにするいい機会だ。シャキッと気を引き締めたい。

 新年度はスタートしたばかり。有名な漢詩〈春眠暁を覚えず〉(唐・孟浩然(もうこうねん))は、もうしばらくのお預けである。 


4月3日のこよみ。
旧暦の2月18日に当たります。きのと うし 五黄 先勝。
日の出は5時52分、日の入りは18時28分。
月の出は21時12分、月の入りは7時38分、月齢は16.6です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時25分、潮位37センチと、13時43分、潮位14センチです。
満潮は7時22分、潮位171センチと、20時06分、潮位164センチです。

4月4日のこよみ。
旧暦の2月19日に当たります。ひのえ とら 六白 友引。
日の出は5時50分、日の入りは18時28分。
月の出は22時09分、月の入りは8時15分、月齢は17.6です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時55分、潮位50センチと、14時16分、潮位17センチです。
満潮は7時47分、潮位166センチと、20時44分、潮位154センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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