2018.04.02 08:20

サッカー天皇杯高知県予選 決勝へKU南国、高知ユナイテッド

【準決勝 KUFC南国―高知大】後半ロスタイム、KU南国のFW出井=奥=が、DF坂本のピンポイントクロスを頭で決めて3―2と逆転する(春野球技場=山下正晃撮影)
【準決勝 KUFC南国―高知大】後半ロスタイム、KU南国のFW出井=奥=が、DF坂本のピンポイントクロスを頭で決めて3―2と逆転する(春野球技場=山下正晃撮影)
 サッカーの天皇杯県予選第3日は1日、春野球技場で準決勝2試合を行った。3連覇が懸かる高知ユナイテッドSCと、初優勝を狙うKUFC南国が決勝進出を決めた。KU南国は3年ぶり全国を目指した高知大を阻んでの、初の決勝となる。

 第1試合は、高知UがロッサライズKFCに5―1で快勝した。高知Uは前半11分、MF村上の個人技で先制。前半終盤に1―1とされた直後にはMF田口、FW船川が2分間で1ゴールずつ。後半15分に村上、ロスタイムにもMF堀江が追加点を奪った。ロッサKFCは前半32分、MF小松のスルーパスをFW井上が流し込み、強敵に一矢報いた。

 第2試合は、KU南国が逆転の3―2で高知大を下した。KU南国は常にリードを許す展開だったが、0―1の後半23分にFW出井、1―2の39分にMF中田が左足で値千金の同点ゴール。ロスタイムに、DF坂本のクロスを出井が頭で合わせて勝ち越しに成功した。高知大は前半30分、後半26分にMF松本がネットを揺らしたが、終盤、相手の勢いに押された。

 決勝は5月13日、春野球技場で午後1時4分キックオフ。(井上真一)

 ▽準決勝
高知U5 3―12―0 1ロッサKFC
▽得点者【高】村上2、田口、船川、堀江【ロ】井上
KU南国  3 0―13―1 2高知大
▽得点者【K】出井2、中田【高】松本2


KU南国 出井 劇的G
 劇的な決勝弾をねじ込んだKU南国のFW出井。元Jリーガー(ファジアーノ岡山)のサッカー人生の中でも、「あの時間で、っていうのは今までにない」。満面の笑みだった。

 この日2ゴール。会心の決勝弾は、坂本の左からのアーリークロスを頭で捉えた。「昨年練習した時、(坂本が)早いタイミングでクロスを入れていたので、信じて走った」。見事な連係から生まれた。

 愛媛在住。普段は地元で練習しており、KU南国イレブンと連係を深める時間はほとんどない。にもかかわらず、こんなプレーが出るのは、「高知大OBが多いので、すぐにまとまる」(監督兼任の中田)チームだからだ。

 「スタメンはプレッシャーなんですが…。役割は果たせたかな」と安堵(あんど)した出井。高知Uとの決勝に向け、「チャンスは少ないと思うけど、狙っていく」。

 勢いはある。(井上真一)


高知大 逆転負け 「挑戦者」で出直し誓う
 決勝進出を逃した高知大。試合終盤まで主導権を握っていただけに悔しさは大きい。主将山下は「負けてしまったのはどうしようもない。この敗戦を糧に、もう一度一からやり直す」。肩を落としながらも、最後は前を向いた。

 先手を取り、勝ちペースで試合を進めた。特に後半26分、1―1に追い付かれた3分後。ロングカウンターから松本が勝ち越し弾を決めた時には、相手監督も「正直、終わったかなと思った」と振り返ったほど。ピッチにあおむけに倒れたまま、しばらく動けない相手選手もいた。スタミナを考えても、高知大の優位は動かないはず、だった。

 しかし、そこから「『負けられない』気持ちの方が強くなってしまった」「守りに入りすぎ消極的になった」と主将ら。結果、点を取るために前に来るKU南国の勢いに押し込まれ、終了間際に逆転された。

 長く「絶対王者」として県サッカー界に君臨してきた高知大。1996年に県予選が1都道府県1代表制となって以降、決勝進出を逃したことは一度たりともなかった。「負けられない」方に気持ちが傾いたのも、仕方がない面もあろう。

 前任の川田尚弘監督に代わり、この日付で就任した宮武敢司監督は、「際だったタレントがいる訳ではない。みんなが同じ方向を向いて、粘り強く、泥くさく戦えるチームにならないと」と話し、2得点の松本は「どんな試合でも、常に挑戦者の気持ちで臨む」ときっぱり。この負けを、再浮上の礎にしたい。(井上真一)


ロッサ 価値ある1点
 敗戦のロッサイレブンだが、その表情は一様に明るかった。1ゴールで高知Uに一矢報いた主将井上は、「去年は0―11で負けてたので。少しはやれたかな」。

 0―1で迎えた前半32分。俊足MF小松が3人を振り切り、右サイドを突破。絶妙のラストパスをワントップ井上へ。「パスが良すぎて、外したら絶対怒られると思って打ちたくなかった」と苦笑いで振り返った井上だが、実際は右足で冷静に流し込み、同点とする見せ場をつくった。

 週2回程度のチーム練習に加え、各自も自主トレに励み、「目の前の一戦一戦に勝つ」(田辺監督)が今季のテーマ。その先に、3季前に戦った四国リーグへの返り咲きもにらむだけに、強豪相手に挙げた1点の価値は大きい。

 「試合で全員がそろうのが、永遠の課題なんですが…。今日みたいな試合を続けられたら、目標も達成できる」と井上。勝敗以上の収穫を得た様子だった。(井上真一)

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