2018.03.04 07:50

小社会 「団団珍聞(まるまるちんぶん)」…

 「団団珍聞(まるまるちんぶん)」(通称マルチン)というのをご存じだろうか。1877(明治10)年に創刊された絵入りの風刺雑誌である。政治漫画と戯文、川柳や狂歌などで明治藩閥政府を皮肉った。
 
 中でも評判を呼んだのが時局を軽妙に、鋭くえぐった「茶説」。ほかの新聞が社説を掲げる中で、名前からしてユーモア精神に満ちている。権力者の批判は読者の人気を集めた。
 
 茶説の一例に明治34年の「老人禁酒法案」を要約すると―。当時の未成年禁酒法案を巡り、酒と酒屋こそいい面の皮だ。一方では増税のたびに引っ張り出されて絞られると説く。未成年者への親切はありがたいが、一国の政治を預かる議員、政治家の体はなお大切。酒は買収、賄賂、腐敗など議院百害の原因だとした。
 
 この文章の筆者は別の筆名を用いているが、高知県出身の幸徳秋水である。のちに秋水らが創刊した「平民新聞」に加わった社会主義者の荒畑寒村は、秋水が「茶説」の筆者だったという説を聞いていた。そして本人にその真偽をただした。秋水は「あれは小遣い稼ぎに書いたのサ」と苦笑した(「寒村自伝」)。
 
 寒村は、この人があの軽妙洒脱(しゃだつ)な文章を書いたのかと驚いた。なにしろ「平民新聞」での秋水は、格調の高い漢文調の名文で、寒村らに強い感銘を与えていたからだ。
 
 この逸話は社会主義者、無政府主義者としての秋水に別の彩りを添える。彼は文章家としても一流だった。



3月4日のこよみ。
旧暦の1月17日に当たります。きのと ひつじ 二黒 大安。
日の出は6時31分、日の入りは18時05分。
月の出は20時29分、月の入りは7時56分、月齢は16.2です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で1時20分、潮位-3センチと、13時36分、潮位26センチです。
満潮7時37分、潮位173センチと、19時41分、潮位171センチです。

3月5日のこよみ。
旧暦の1月18日に当たります。ひのえ さる 三碧 赤口。
日の出は6時30分、日の入りは18時05分。
月の出は21時29分、月の入りは8時32分、月齢は17.2です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時53分、潮位12センチと、14時12分、潮位26センチです。
満潮は8時04分、潮位168センチと、20時20分、潮位160センチです。





カテゴリー: コラム

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