2018.02.02 14:30

パディントン2 

骨董(こっとう)屋で絵本を見つけたパディントン
骨董(こっとう)屋で絵本を見つけたパディントン
英国の国民的クマ
珍しい絵本見つけ トラブルに
 下品で毒舌な不良グマが主人公のアメリカ映画「テッド」も個人的には好きだが、こちらの“モフモフ”は、どの年代も見られる抜群の安心感。寒い季節にほっこりできる。

 赤い帽子と青いダッフルコート姿の「くまのパディントン」は、1958年に誕生した英国の児童文学シリーズ。実写映画版の本作に登場する63年生まれの俳優、ヒュー・ボネヴィルは「最初に読んだ本の一つが『パディントン』」という、本国ではおなじみのキャラクターだ。世界でも40カ国語以上に翻訳され、3500万部以上を売り上げている。

 2年前に公開された映画1作目は、ペルーからロンドンに来た小グマが、パディントン駅で出会ったブラウン家の家族に迎えられる話。続編の今回は、ブラウン家や地域住民と仲良く暮らすパディントンが、育て親のルーシーおばさん(クマ)に珍しい絵本をあげようとして騒動に巻き込まれる。

 その絵本の秘密を知り、手に入れようと画策する悪役を演じるのがヒュー・グラント。

 再起を夢見る落ち目の俳優という設定で、監督は「自己顕示欲の強い、かなり大根な俳優の役をあなたを想定して書いたのですが」とオファーしたという。それを受けたグラントは、今回のどこか間の抜けた中年男がはまり役。コミカルでかわいらしい。

 ビクトリア朝建築、白い巻き毛のかつらをかぶる裁判官、ガーリーなアフタヌーンティーセットなど、英国らしさがてんこ盛りで描かれる。

 パディントンは親切で優しい性格なので、ブラウン家や住民は、人でもない“移民”の彼を受け入れている。中には排斥しようとする人もいるが、ブラウン氏に「偏見はやめろ」と一喝された。

 「クマちゃんをのけ者にしようとするなんて」と英国の観客も憤るはず。でも現実には、国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利した背景に、移民流入への反発などがあるとされる。

 このロマンチックな英国映画は愛国心をくすぐりながら、誰もが思う「理想の世界」を見せているのだろう。

 TOHOシネマズ高知で上映中。(徳澄裕子)

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カテゴリー: シネスポット文化


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