2018.01.12 08:00

小社会 明治末期の大逆事件に連座して1911年1月に刑死…

 明治末期の大逆事件に連座して1911年1月に刑死した医師、大石誠之助の再評価が進んでいるという。出身地の和歌山県新宮市議会が先月、大石を名誉市民にするよう市長に推薦することを決めた。市長が近く判断する。

 大石は貧しい人から治療費を取らない開業医で、日露戦争では非戦論を唱えた。県出身の幸徳秋水とも親しく、秋水らとともに大逆事件で処刑された12人の1人。今は冤罪(えんざい)との見方が強い。

 大石と親交のあった歌人の与謝野寛(鉄幹)は、その死を悼む詩を詠んだ。〈ほんにまあ、/皆さん、/いい気味な/その誠之助は死にました。/誠之助と誠之助の一味が死んだので、/忠良な日本人は之から気楽に寝られます。/おめでたう〉。

 反語で貫かれた文章に、死を惜しむ心情があふれている。まともに気持ちを表現すれば、必ず当局ににらまれたはずだ。誠之助と同じ新宮市出身の作家、佐藤春夫も似た発想で「愚者の死」を書いた。

 〈日本人ならざる者/愚なる者は殺されたり/「偽より出でし真実なり」と/絞首台上の一語その愚を極む〉。事件の裁判は非公開で、一人の証人も出廷しなかった。社会主義者を一掃するための、明治政府による捏造(ねつぞう)というのが通説になっている。

 ことしは明治150年。近代日本の礎を築いた偉人たちを顕彰するのも結構だが、暗黒の出来事も少なくない。歴史を振り返るとは正負の両面を見ることだ。


1月12日のこよみ。
旧暦の11月26日に当たります。きのえ たつ 五黄 赤口。
日の出は7時11分、日の入りは17時18分。
月の出は2時49分、月の入りは13時48分、月齢は24.9です。
潮は若潮で、満潮は高知港標準で3時32分、潮位120センチと、14時32分、潮位139センチです。
干潮は8時36分、潮位86センチと、21時43分、潮位33センチです。

1月13日のこよみ。
旧暦の11月27日に当たります。きのと み 六白 先勝。
日の出は7時10分、日の入りは17時19分。
月の出は3時43分、月の入りは14時27分、月齢は25.9です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で4時30分、潮位130センチと、15時23分、潮位144センチです。
干潮は9時43分、潮位84センチと、22時25分、潮位21センチです。

カテゴリー: 小社会コラム

ページトップへ