2017.12.30 07:20

小社会 〈図書館へ行く道をきいている あのおじさんは…

 〈図書館へ行く道をきいている あのおじさんは きっと 好い人にちがいない!〉。宮城県気仙沼市にそう書かれた石碑があると先日の小欄で紹介したら、土佐清水市の68歳の女性から手紙を頂いた。
 
 亡くなった女性の父親はカツオの一本釣り漁師だった。1年のうち7カ月間、台湾沖から宮城沖まで黒潮にのってカツオを追いかけた。高知の家族とつながるすべは、父親が寄港地ごとに投函(とうかん)した手紙。
 
 幼かった女性は不思議に思っていたという。父はどこで手紙を書いていたのだろう。シャイな人だったので乗組員がいる甲板で書いていたとは思えない。畳1枚分の寝床で膝を抱えて書いたのか。そんな彼女は石碑の文を読んで涙が出るほどうれしかったそうだ。
 
 異郷の図書館で土佐の漁師が、妻子に宛てて近況をつづる。封筒と便箋の束は出漁前、妻が薬箱と一緒に持たせてくれたもの。封筒には切手が貼ってあり、古里の住所も書かれている…。そんな光景が確かにあったように思えてくる。
 
 伊豆諸島の青ケ島では「さようなら」の代わりに「思うわよう」と言う。作家の重松清さんが本紙に書いていた。「離れていても、あなたのことを思っているから」。いくつもの別れを繰り返してきた離島だからこその言葉だろう。
 
 歳晩。帰郷した懐かしい顔と再会できた人もいよう。遠く離れて会えない人がいるなら、「思うわよう」の気持ちを伝えたい。
 

12月30日のこよみ。
旧暦の11月13日に当たります。 かのと う 一白 大安。
日の出は7時10分、日の入りは17時07分。
月の出は14時41分、月の入りは3時27分、月齢は11.9です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で3時51分、潮位145センチと、15時21分、潮位164センチです。
干潮は9時25分、潮位72センチと、22時08分、潮位5センチです。

12月31日のこよみ。
旧暦の11月14日に当たります。みずのえ たつ 二黒 赤口。
日の出は7時10分、日の入りは17時08分。
月の出は15時31分、月の入りは4時35分、月齢は12.9です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で4時50分、潮位160センチと、16時10分、潮位172センチです。
干潮は10時24分、潮位72センチと、22時56分、潮位-12センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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