2017.12.25 08:00

声ひろば 2017年12月25日、月曜日

1.高齢者の体験
【小松恵子、78歳、大豊町】
 高齢者、過疎、認知症の事ばかり考えていても仕方がない、何か努力しようと思い、11月初め民泊を始め、受け入れ体験をしてみました。
 泊まり客は役所よりお世話いただいた外国の中学生3人でした。修学旅行のため日本語や礼儀作法を身に付け来日、日本の田舎暮らし体験の旅でした。
 言葉が通じ合わなくて笑い、通じて笑い、笑いの一夜家族をつくりました。翌朝は涙をため、何かをのどもとにのみ込みながらの別れでした。
 また、後日町内の小学校へ、高齢者に対する理解を深める出前授業に参加し、私に与えられた時間内で、戦後昭和20年代の小学生の環境や、昔遊びを紹介しました。
 冷暖房はなく、学校に着て行く服はお姉やんのおさがりばかりだったこと。また昔遊び、おじゃみ、あやとり、手作りだこ、陣取り、かくれんぼ、石けりなど、お金のかからない遊びだったことを知ってもらいました。そしておじゃみ遊びだけ体験して授業は終わりました。
 おじゃみの音を聞いていると、あのころ生活苦のためドラマ「おしん」のように、口べらし奉公で子守に出されたり、里子に出され、生母に一目あいたくて、新聞でお母ちゃんをさがし、50年ぶりに再会した同級生の話などを思い出しました。

2.カミングアウト
【小野山征男、75歳、高知市】
 カミングアウトとは、自分の秘密を自分から打ち明けることだ。塚ノ原公民館のおんちゃん合唱団が、年末恒例の高知市郷土演芸大会で「アンパンマンの歌」「喜びも悲しみも幾歳月」「龍馬は今も生きている」を合唱した時のこと。
 本番練習で、ピアノ伴奏をしている音楽教師が、「各自、自己アピールしてから歌いましょう」と言いだした。私は、当たり障りなく、自分の年齢を言って「頑張ります」と言った。大声で。
 ところがNさんが「私は脳梗塞で倒れたけんど、合唱団で歌っているうちに、声が出るようになった」と打ち明けた。Mさんも「わしゃ、透析を週に3回受けながら頑張りゆうぜよ」と叫んだ。
 いざ本番。87歳のKさんが独唱する。合唱団最高齢をアピールして「おいら岬の灯台守は…」と。場内から湧き起こる大拍手。それは、脳梗塞と闘うNさん、透析をしているMさん、そして87歳のKさんへ向けられたものだった。
 歌い終わった時、私も次回にはカミングアウトすると決めた。早速、来年の合唱舞台を想定して、心の中で叫んでみた。もちろん土佐弁だ。「わしゃー、痛風の薬を毎日、飲みゆうぜよ」と。何だか愉快になった。次の郷土演芸大会は、第60回記念の晴れの舞台である。

3.古稀になって
【岡部俊美、70歳、主婦、高知市】
 いつの間にかと言うべきか、古稀(こき)と呼ばれるようになってしまった。辞書を引いてみると(人生七十古来稀なり)とある。中国の詩人、杜甫の言葉らしい。
 さて、70歳の記念に何か残ることをしたいと思い、いろいろ考えた。結果、新聞の小社会を書くことにした。
 書くにあたり「楷書で書く」「意味を調べる」ことを決めて1日目がスタート。何でも新しいことを始める時はわくわくする。ところが甘ーい!ことがわかった。「ん、この漢字はここに点があったっけ」「この下にもう一本線が」。なんと情けないこと。
 傍らに電子辞書を置いて一つ書いては「あらっ」と思い辞書を引く。こんな不思議な光景なので遅々として進まない。固まった頭の機嫌を取りながら、やっと一日が終わる。
 こんな感じでも2週間も書けば、一つの文言を覚え一気に書けるようになった。漢字も辞書を見ることもなく、時間も随分短縮。継続は力なり!
 次の傘寿をどんな形で迎えることができるか。体と頭がついていってるか楽しみである。

4.ミレービスケット
【菅谷文子、47歳、会社員、栃木県真岡市】 
 主人が珍しく、お土産を買ってきてくれました。見ると、青い袋に「ミレービスケット」と書いてありました。
 そういえば、高知県ではミレービスケットが有名だと聞いたことがありました。主人も製造元が高知県だと知り、これはと思い買ってきたそうです。
 ひと口食べて、絶妙な甘じょっぱさを気に入りました。主人も長男もミレーを初めて食べましたが、「おいしい、おいしい」と言い結局、開けたその日に1袋を完食してしまいました。
 作っている野村煎豆加工店さんでは、豆菓子を揚げているのと同じ油でミレーを揚げているので、お豆のエキスが油ににじみ出て他のビスケットとは違う深みを味わえると知り、そのおいしさに納得しました。
 香美市出身の漫画家、やなせたかしさんがイラストを手掛けたミレーちゃんもキュートで、パッケージを華やかにしています。
 主人がミレーを買ってきたスーパーは普段、私はほとんど利用しないところですが、これからはミレーを手に入れるために、足を延ばしたいと思います。
 主人の思わぬお土産のミレービスケットで、家族3人の高知県のお気に入りの味が、またひとつ増えました。これからも変わらないおいしさを楽しみにしています。

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