2015.09.17 19:31

「本当にこのまま進むのか」 高知県内の母親達が政権に怒り

採決へと向かう安保関連法案に怒りの声を上げる集会参加者(高知市役所前)
採決へと向かう安保関連法案に怒りの声を上げる集会参加者(高知市役所前)
 
 「このまま進めていいのか」「民主主義をわやにすな」―。安全保障関連法案への反対集会が連日各地で行われる中、高知県内でもこれまで政治的活動に関わりが薄かった人たちが、怒りの声を上げている。参院の特別委員会で安全保障関連法案が採決される可能性が高まった16日夕も、高知市で急きょ反対集会が開かれ、約200人(主催者発表)が集まった。

 小雨の降る高知市役所前。「採決がある」とのニュースを受けて前夜、急きょ決まった集会にもかかわらず、あっという間に人だかりができた。

 「黙っちゅうがは、もう終わりっ」

 マイクを握った会社員(32)が叫んだ。土佐弁交じりのシュプレヒコールに、労組などからの参加者らが声を合わせた。

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 違憲性が強く指摘される法案に対し、県内では安全保障関連法案の衆院通過後から従来にない多彩な顔ぶれが抗議活動に加わっている。

 大学生や専門学校生による団体ができたのは5月。7月には子育て中の女性による「安保関連法案に反対するママの会 高知」も組織された。今月13日に高知市の丸ノ内緑地で行われた集会には約1800人(主催者発表)が集まった。県内ではこれまでに類を見ない規模だった。

 「ママの会」に参加した高知市の川辺弥生さん(39)は2人の子育て中。フェイスブックで母親が声を上げているのを知って加わった。

 それまでは育児と仕事に追われ「いわゆる無関心層でした」と言う。しかし法案の中身を知るにつれ、政府への疑問とともに「この法案は子どもの将来を左右する」と思うようになった。

 「政治的発言には勇気がいるけど、子どもたちは何が起きているか分からない。憲法も国民も無視して法案が通るなら、今後もいろんなものが決壊する気がします」

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 6月に高知弁護士会、8月には大学教授の有志、教員関係者などが声明を出した。9月以降も障害者団体や芸術家が集まって廃案を訴えた。

 旧満州(現中国東北部)で生まれ、幼少のころから視覚障害がある高知市の正岡光雄さん(77)は「戦争は新たな障害者も生み出す。戦時中の体験だけは二度と繰り返させたくない」と話す。

 今月、音楽家による平和ライブに歌手として参加した中山芽以さん(30)=高知県吾川郡いの町=も、これまで政治にあまり関心のなかった一人。参院の動向が緊迫の度を増した16日夕、言葉を選びながらこう話した。

 「反対の声が政治に届かず、賛成と反対とで市民の溝が深まっている空気を感じる。たぶん、私たちが無関心でいたことも、こんな事態を招いたのかもしれません」

カテゴリー: 安保法制選挙・政治


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