2016.02.07 10:31

印刷拠点「まほろばセンター」とは

見て学んで「新聞実感」

 「高知新聞まほろばセンター」(南国市蛍が丘1丁目)は2012(平成24)年9月1日から正式稼働しました。「まほろば」とは「優れた良い所」という意味の古語で、かつて土佐の国府があり、紀貫之ゆかりの地でもある南国市比江に近いことから、歴史的イメージを重ねて名付けました。
 建物は地上3階建て鉄骨造り。延べ床面積は6451平方メートル。建築基準法の1.25倍の耐震構造とし、地盤が強固なオフィスパーク内の標高約48メートルの高台に建てることで、地震や津波などの「災害に強い工場」としました。
 工場の〝心臓部〟である輪転機は、新聞印刷業界で主流となりつつある最新鋭機で、三菱重工印刷紙工機械製の4×1(フォーバイワン)機。従来の輪転機より小型軽量で、消費電力も少なめになりました。刷版(紙面の原版)の材料となるアルミ板の使用量も半分に抑え、環境に優しくなっています。省スペースに多くの用紙を保管できる「立体紙庫」や、用紙を輪転機まで自動で運ぶ無人搬送台車「AGV」などの装置も備えています。
 1階の「高知新聞ふれあいミュージアム」では、百余年に及ぶ高知新聞と県民との歴史を写真パネル展示で紹介。新聞に関する知識、読み方などをパズル形式で学んだり、タッチパネル機器を操作し、ゲームや新聞に関するクイズを楽しんだり…。見学に来た子どもたちが見て、触れて、学んで、「高知新聞を実感」できる施設です。
 来館の申し込みは原則、学校や職場などのグループ単位で、高知新聞総合印刷総務部(088・862・4811)まで。

新聞用紙を運ぶ

 巨大なトイレットペーパーにも見える新聞用紙(ロール紙)。横幅は新聞の4ページ分に当たる約1.6メートル、直径は1.2メートル、重さは約1.4トン。紙の長さは約20キロあり、朝刊にすると、約1万部に相当します。それを紙庫から輪転機まで運んでいくのは、無人自動搬送台車「AGV」。印刷作業に欠かせない〝縁の下の力持ち〟です。

印刷準備

 整理記者が仕上げた紙面のデータはオンラインで高知新聞まほろばセンターへ。まずは製版機に送り込まれる。本社から送信されてきた記事データを厚さ約0.3ミリのアルミ板に焼き付け、「刷版」(紙面の原版)が出来上がります。
 担当職員が刷版を輪転機に装着。記事の内容は刷版からゴム製のブランケットに転写され、新聞紙に印刷されます。

1秒で45部印刷

 ゴオォー。ごう音とともに印刷機から目にも止まらぬ速さで飛び出していく、いや流れていく?新聞紙。印刷の最高速度は1秒間に45部。1時間では約16万部にも。

鮮やかなカラー実現
 輪転機は、新聞用紙を補給する給紙部分や印刷部分、印刷した紙面をページ順に重ねる機械など、大きく五つの機能を兼ね備えています。まほろばセンターには、最大40ページの新聞を作ることができる輪転機を2セット設置。1セットの高さは約13メートル、奥行き約5メートル、幅は約22メートルあります。

 季節の花々の写真や鮮やかな広告写真など、紙面のカラーはシアン(藍)、マゼンタ(紅)、イエロー(黄)とブラック(墨)の4色の配合で表現されます。そうした色の調整をはじめ、さまざまな機能は、メーンコンソールと呼ばれる集中管理卓で制御しています。機械全体が正常に動いているかどうか、機械自身にチェック機能が備わっていますが、人間の目による監視も欠かせません。

梱包
 印刷された新聞紙は、販売店ごとに自動的に梱包(こんぽう)、仕分けされ、ベルトコンベヤーの上を流れていきます。

県内隅々へ発送
 高知新聞を今日もあなたの元へ。新聞は刷り上がった順番にトラックに積み込まれ、東西に長い本県の隅々まで運ばれていきます。第1便は、輪転機始動からわずか10分ほどで出発。

新聞に触れて学ぼう

 1階にある「ふれあいミュージアム」。大人も子どもも楽しみながら新聞に親しみ、触れて学べる〝体感型〟の内容を目指しました。
 高知新聞の報道の歴史や印刷技術の移り変わりなどをパネル展示で紹介するほか、館内中央には新聞に関する豆知識を集めたコーナーを用意。3台のタッチパネルでは、クイズやゲームにも挑戦できます。
 どの面から読んだらいいの?とお悩みの方は、大型新聞パネルをめくってみてください。読み方のポイントが分かります。バラバラの記事を並べ替えて紙面を作る「新聞編集パズル」も面白いですよ。
 また、センター3階にはガラス張りの廊下を設けており、実際に輪転機が稼働する様子がご覧いただけます。現場の雰囲気に触れられる見学デッキもあります。

カテゴリー: まほろば見学NIE


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