2016.04.06 09:45

小社会 私たちヒトは一般的に毎分15~20回まばたきをする…

 私たちヒトは一般的に毎分15~20回まばたきをする。役目である目を潤すには毎分3、4回で十分なのに頻繁に行うのは、まばたきによって注意を解いている―大阪大の研究チームがそんな脳の働きを発表したのは3年余り前。

 同じチームがまばたきと手品の関係を分析した。マジシャンが素早い動作を終えた直後などに観客はそろってまばたきし、その瞬間、次の手品の仕掛けを用意していたという。意識しないわずか0・3秒ほどの隙を利用する、見事な手さばきというほかない。

 日銀の黒田総裁が大規模な金融緩和に踏み切って3年が過ぎた。当初こそ市場を円安・株高に導き「黒田マジック」ともてはやされたが、肝心の物価上昇目標はいつになったら達成できるのやら。金融政策の限界もいわれる昨今だ。

 旗色の悪さはアベノミクスも変わらない。安倍政権を支持する理由のトップが続いた「経済政策に期待できる」は、このところ1割前後にとどまっている。成果が実感できなければ期待がしぼむのは当然ではある。

 経済政策は、いわばだまされることで満足できる手品のようにはいかない。手を替え品を替えて次々に政策を打ち出しても、「目くらまし」のような内容では成果は望めまい。分かっていても後には引けない、というところなのか。

 まばたきは一瞬でも、起きている時間の1割ほどは目を閉じていることになる。油断は禁物だろう。
カテゴリー: 小社会コラム


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