2017.10.23 08:06

[2017衆院選]政権に批判 高知2区落城 無所属広田氏が受け皿に

 高知県内小選挙区で、ついに自民党の牙城の一角が崩れた。高知2区に無所属で立った新人、広田一氏は野党共闘を軸にした戦いを演じ、安倍政権に批判的な民意の受け皿になることに成功。自民前職のベテラン、山本有二氏は比例復活に甘んじた。

 自民は、2000年以降の6回の衆院選で県内小選挙区の議席を独占。09年の政権交代時でも旧民主党候補に比例復活さえ許さず、保守の分厚い支持基盤と自公協力の威力を見せつけてきた。

 その地力通り、希望の党と共産党の2新人との三つどもえとなった1区は、元防衛相で自民前職の中谷元氏が10選。アベノミクスや安全保障法制に対する批判を受けつつも、盤石の勝利を収めた。

 一方、2区は民進党の解党劇を受けて無所属の道を選んだ広田氏に対し、共産が候補を取り下げて野党勢の一本化が実現。全国的に躍進した立憲民主党なども加わり、広田氏の旗の下に結集した。

 広田氏は、公示前の活動量で山本氏を上回り、選挙戦では「世代交代」をキーワードに安倍政権や山本氏の政治姿勢を厳しく批判。刷新の機運をうまく醸成し、自身のネットワークで保守層や無党派層にも食い込んだ。

 公示前の県民世論調査で2区の内閣不支持率は52・2%と1区より7・0ポイント高く、安倍晋三首相と近い山本氏は地域に吹く逆風をもろに受けた。農相として環太平洋連携協定(TPP)承認を推進したことも農家票の離反を招き、強行採決を示唆した失言は「安倍1強」で緩む政権の象徴と受け止められた。

 参院議員から転身を果たした広田氏だが、政党政治がメインの国政では、無所属での活動は制約が大きい。すくい上げた民意をどう国政に届けるか、県勢浮揚への貢献も含めて手腕が問われる。

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