2017.10.11 08:00

小社会 菊池寛の小説に「入れ札」という一編がある。国定忠治…

 菊池寛の小説に「入れ札」という一編がある。国定忠治が子分たちを連れて、赤城山から信州へ落ちていく話だ。子分11人と一緒に逃走するのは人目につく。3人に絞ろうという話になった。そこで忠治が思いついたのが「入れ札」。

 最も頼りになり、親分の信頼も厚いのは誰か。子分たちは自分を除く10人の中から「意中の人」を1人決め、札に名前を書いて投じる。今でいう無記名投票である。

 4枚、4枚、2枚の上位3人がすんなり決まった。問題は選に漏れた1枚で、実は一番の古参でありながら、仲間や親分から「軽んじられている」と感じている年配の子分。自尊心が傷つくことを恐れ、自分の名前を入れたのだ。物語はおきてを破った男の葛藤を軸に展開する。

 日本最大の「入れ札」である衆院選が公示された。安倍首相による突然の解散。小池東京都知事が率いる希望の党の参戦。民進党の分裂…。短期間にいろいろなことが起こった。戸惑い、誰に入れようかと迷う有権者も多かろう。

 急ごしらえのせいか、各党の公約にはあいまいな点もある。だがこの選挙はこれまでの安倍政治を続投させるのか、退場に追い込むのかという政権選択の選挙だ。憲法や原発など、重要な争点もある。

 小説でルールに背いた子分は、最後まで羞恥心にさいなまれる。後悔先に立たず。公約や候補者をじっくり見極め、熟慮の1票を投じたい。時間はまだ十分にある。


10月11日のこよみ。
旧暦の8月22日に当たります。かのと ひつじ 八白 大安。
日の出は6時07分、日の入りは17時38分。
月の出は22時16分、月の入りは11時35分、月齢は20.9です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時21分、潮位36センチと、15時32分、潮位107センチです。
満潮は10時04分、潮位169センチと、21時14分、潮位170センチです。

10月12日のこよみ。
旧暦の8月23日に当たります。みずのえ さる 七赤 赤口。
日の出は6時08分、日の入りは17時36分。
月の出は23時16分、月の入りは12時35分、月齢は21.9です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時22分、潮位48センチと、16時46分、潮位119センチです。
満潮は11時24分、潮位158センチと、22時17分、潮位157センチです。
カテゴリー: 小社会コラム

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