2017.10.05 08:00

小社会 「物理学は基礎科学の一つであるからその応用の…

 「物理学は基礎科学の一つであるからその応用の広いのは怪しむに足らぬ」。県出身の物理学者・寺田寅彦が書いている。「例えば台所の物理学の応用でも、一々(いちいち)列挙すれば一冊の書物ができよう」(「物理学の応用について」)。

 基礎がしっかりしていればこそ、応用が利き、実用化への道も広がる。学問に限ったことではない。家を建てるにも、頑丈な基礎が大切なことは誰もが知っている。

 ノーベル賞ウイークはきのうの化学賞で、医学生理学、物理学を合わせた自然科学3賞が決まった。残念ながら日本人受賞者は出なかった。21世紀以降、日本人の受賞が急増している3賞だが、多くが20年以上前の研究成果に贈られている。

 ノーベル賞は基礎研究の大切さに、改めて光を当ててきたともいえる。基礎研究は一般的に時間と労力、費用がかかる。観察や実験をコツコツと重ねる地味な仕事でもある。その上に立って、革新的な技術や製品開発を目指す応用研究が進められる。

 そう考えると、日本の研究の現状に危機感を抱く科学者が多いというのもうなずける。政府は国立大への研究費を絞り、その上、すぐに結果や利益に直結する応用研究に重点を置く傾向にある。基礎研究が痩せ細れば、本末転倒だ。

 世界の進歩に後れないためには、基礎的科学の研究を重んじ、これを応用する場合はあまりに急な成功を期待しないこと--。寅彦随筆の結びである。


10月5日のこよみ。
旧暦の8月16日に当たります。きのと うし 五黄 大安。
日の出は6時03分、日の入りは17時45分。
月の出は17時43分、月の入りは5時05分、月齢は14.9です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時22分、潮位194センチと、17時50分、潮位200センチです。
干潮は11時35分、潮位40センチと、23時54分、潮位42センチです。

10月6日のこよみ。
旧暦の8月17日に当たります。ひのえ とら 四緑 赤口。
日の出は6時03分、日の入りは17時44分。
月の出は18時21分、月の入りは6時08分、月齢は15.9です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時03分、潮位202センチと、18時19分、潮位203センチです。
干潮は12時11分、潮位42センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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