2016.04.02 15:36

サッカー四国リーグ2016が4/3開幕 出場チームの戦力分析  

 サッカーの四国リーグが4月3日、高知市の春野運動公園で開幕する。昨季はFC今治の後塵(こうじん)を拝した高知県勢だが、2016年は強豪2チームが統合し、高知ユナイテッドSCが誕生。優勝に向け、一戦必勝を期している。また高知大学OBと現役高知大生らでつくる新チーム、KUFC南国が2強に割って入りそうなほか、昨季6、7位のリャーマス高知、中村クラブも一つでも多くの白星を目指す。激闘必至とみられる今季リーグの主な出場チームを紹介する。 

《高知ユナイテッド》戦える集団に変化
練習試合をこなして戦術の練度を高める高知ユナイテッドSCの選手=白=ら(春野運動公園)
練習試合をこなして戦術の練度を高める高知ユナイテッドSCの選手=白=ら(春野運動公園)

 昨季2、3位の高知Uトラスター、アイゴッソ高知が統合した1年目から結果が求められる。FC今治との戦いは熾烈(しれつ)を極めるだろうが、「プレッシャーを楽しみに変えて戦う」という西村監督の言葉に期待したい。

 Uトラの主力だった宮川、渡部がJFLチームに移籍し、中田、山中、出口らはKUFC南国を選んだ。高知Uでも主力を担える選手だっただけに喪失感もあるが、JFL昇格経験のあるFW菅原、DF山内ら新戦力の加入もあり、チームは活気づいている。

 何より「戦える集団になってきた」(副主将岡田)。昨季のアイゴッソと比べても、より「上に行きたい」というメンバーが集った。「今年こそは」の思いも含め、長いリーグ戦においては大きな力になる。

 戦術的にはボール保持率を高めて主導権を握るアイゴッソ時代を踏襲しそう。システムはFWを1トップ2シャドーとする3―4―3が基本か。FWは金橋、笈川、小林のアイゴッソ組に、FC大阪から加入のベテラン菅原がポジション争いを加速させる。22歳の真崎のスピードは切り札になり得る。

 中盤はサイドMFがライン際に位置取り、敵ブロックにスペースをつくり出す。1対1での仕掛けができる神野、塚本らに効果的なサイドチェンジが入れば好機は一気に広がる。ダブルボランチにはハードワークができる犬塚、岡田。

 司令塔の主将横竹がけがで戦列を離れているのは痛いが、西村監督は「1人が抜けただけでガタガタになるようじゃ駄目」。そういう意味で、「場面に応じて全員が攻撃のスイッチを入れられる」(横竹)トレーニングが練習試合で形になってきたのは好材料。横竹も、今治などと対戦する5月以降の山場には復帰できる見込みだ。

 守備陣は山内、玉川、広利、岩崎が軸。最終ラインからでも攻撃を組み立てることができる横竹を中央に置くプランも面白そう。練習試合では攻撃力の高い奥田、塚本を外に置いたパターンも試した。いずれにしても攻撃の意識は高いとみる。

《KUFC南国》経験、若さの融合を
夜間の練習で連係を確かめるKUFC南国(高知大学)
夜間の練習で連係を確かめるKUFC南国(高知大学)

 高知大学のOBと現役学生が中心のチーム。昨季2位の高知Uトラスターで主力を務めた主将のMF中田に加え、GK那谷、CB山中、FW出口、大西らが在籍しており、豊富な経験に裏打ちされた強さは折り紙付き。2強に割って入る力はある。

 懸念は週2、3回という練習の少なさか。チーム結成からまだ2週間ほどで、「もうちょっと(OBと大学生とで)しゃべれるようにならないと」(中田)。実戦を通じて連係を高めていくことになりそうだ。

 連係不足を補うため、目指すのは「各自の長所を存分に出すサッカー」。そのためには創造性あふれる中田のプレーはチームにとって、なくてはならないだろう。前線で攻守にわたって体を張ることができる出口、高知県内屈指の安定感を誇る山中の奮起も欠かせない。
 高知大学から参加のMF松本やCB芳川ら若い選手にとっても、百戦錬磨の先輩たちと高いレベルでプレーできることは今後の財産になる。Uトラ組の経験と、大学生の若い力が“化学変化”を起こせば大化けの可能性も。

《リャーマス高知》社会人の理想を

 昨季6位のリャーマス高知。昨季までアイゴッソ高知で10番を背負ったFW筒井、FC今治の主将を務めたDF稲田(高知高出)が加入し、攻守の核が増えた。
菅原康太
菅原康太

 和歌山国体でも活躍したGK大坪や、FW森ら既存の戦力との連係が深まれば、さらなるパワーアップが果たせそうだ。

 仕事、家庭を持ちながらレベルの高いサッカーを続ける「社会人サッカーの理想」を追求する。大平監督は「四国リーグで戦うことで、高知に帰ってくる選手の選択肢を残す」。

キープレーヤー 菅原康太 リャーマス高知
FW(11) 30歳 179センチ79キロ
「昇格の経験伝える」


 元J2徳島ヴォルティス。前所属のFC大阪でJFL昇格を経験。気持ちの入った泥くさいプレーと豊富な運動量でチームをけん引する。「若手が多いチーム。叱咤(しった)激励しながら経験を伝えます」

《中村クラブ》幡多代表として

 入れ替え戦を制して残留を決めた中村ク。その後、主力クラスが3人抜けたが、高知高、早稲田大学などでプレーした浜村が新たに加入。リーダーシップを発揮してチームの雰囲気も引き締まっている。

 昨季からの「堅守速攻」を引き継ぐ。浜村やCB北村が中心となって守備を固め、スピードのある2トップ柿内、善家が相手ゴールに迫る。

 リーグ3年目を控え、「幡多の中での認知度も上がってきたかな」と安並監督。「幡多を代表する気持ちで戦いたい」

《今治》高知県勢の大きな壁に

 昨季王者のFC今治だが、肝心のJFL昇格を逃し、岡田オーナーは「背水の陣の危機感」。自らも現場で指導するCMO(チーフ・メソッド・オフィサー)に就任したことからも本気度がうかがえる。

 さらに監督には、2015年までメソッド事業本部長だった元U―17日本代表監督の吉武氏が就任。世界を知る男が、その手腕をチームに持ち込む。

 選手では、元日本代表の山田と市川がチームを離れたが、新たにMF上村をJ1ジュビロ磐田から期限付きで獲得。他にも順天堂大学や筑波大学などから若手有望株が多数入団している。

 2017年には5千人収容のサッカー専用スタジアムが完成する予定で、Jリーグ入りに向けて着々と準備を進める岡田今治。2016年も高知県勢の大きな壁になりそうだ。


四国リーグ日程(高知県関係)

節 月 日 前期カード       会場
1 4・3 中村ク―今治      春  野
     KU南国―徳島      春  野
     高知U―高松       春  野
     リャーマス―多度津    春  野
2 4・10 KU南国―中村ク   春  野
     高知U―多度津      春  野
     高松―リャーマス     生  島
3 4・17 今治―リャーマス   桜  井
     KU南国―多度津     日  高
     徳島―高知U       TSV
     中村ク―高松       大  方
4 4・24 リャーマス―KU南国 春  野
     高知U―中村ク      春  野
5 5・1 リャーマス―徳島    春  野
     KU南国―高知U     春  野
     中村ク―多度津      大  方
6 5・15 今治―高知U     桜  井
     高松―KU南国      東  部
     リャーマス―中村ク    日  高
7 5・22 KU南国―今治    日  高
  5・29 高知U―リャーマス  春  野
     徳島―中村ク       TSV


節 月 日 後期カード       会場
8 6・5 今治―中村ク      桜  井
     高松―高知U       東  部
     多度津―リャーマス    東  部
  6・26 徳島―KU南国    TSV
9 6・12 中村ク―KU南国   大  方
     多度津―高知U      生  島
     リャーマス―高松     春  野
10 6・19 リャーマス―今治  春  野
     多度津―KU南国     生  島
     高知U―徳島       春  野
     高松―中村ク       生  島
11 7・3 KU南国―リャーマス 春  野
     中村ク―高知U      大  方
12 9・11 徳島―リャーマス  TSV
     高知U―KU南国     春  野
     多度津―中村ク      生  島
13 9・18 高知U―今治    春  野
     KU南国―高松      春  野
     中村ク―リャーマス    大  方
14 9・25 今治―KU南国   桜  井
     リャーマス―高知U    春  野
     中村ク―徳島       大  方

 ※桜井は今治桜井海浜ふれあい広場、生島は香川県総合運動公園、東部は香川県東部運動公園、TSVは徳島スポーツビレッジ。


    2015年リーグ成績
(1)FC今治(愛媛)  12勝1分け1敗
(2)高知Uトラスター  12勝1分け1敗
(3)アイゴッソ高知   9勝3分け2敗
(4)アルベリオ(香川) 6勝1分け7敗
(5)多度津クラブ(香川)3勝4分け7敗
(6)リャーマス高知   3勝2分け9敗
(7)中村クラブ     2勝2分け10敗
(8)ロッサライズKFC 2勝12敗
 ※1、2位は得失点差による。

 2016年は降格のロッサライズKFCに代わり、徳島セレステが昇格。また高知Uトラスターとアイゴッソ高知の統合に伴い、高知ユナイテッドSCとKUFC南国が出場。アルベリオはアルヴェリオ高松に改称。

関連記事

もっと見る



ページトップへ