2017.08.22 08:00

小社会 本県が生んだ民権思想家の中江兆民は喉頭がんと診断…

 本県が生んだ民権思想家の中江兆民は喉頭がんと診断され、医者に「臨終に至るまであとどれくらいか」と問うた。医者は2、3分沈思した後、「一年半、よく養生すれば二年持つだろう」。

 遺著「一年有半」の冒頭にある書名の由来だ。約8カ月後に世を去り、遺言に従って遺体は病理解剖に付された。喉頭がんではなく、食道がんだったことが分かったほか、両肺にもがんが広がっていたという(酒井シヅ「病が語る日本史」講談社)。

 兆民が喉頭に異常を感じたのは余命宣告の5カ月前だが、がんはかなり進んでいたに違いない。まだエックス線検査でがんを診断できなかった時代だ。考えても詮ないとはいえ、国立がん研究センターなどが開発した新検査法があったなら。

 わずか1滴の血液で13種類ものがんの有無を同時に診断できるという。現在のがん検診に比べ、格段に手軽になるだろう。新しい検査法が確立され、国民に普及すれば、早期の発見につながるに違いない。

 いまや国民の2人に1人は生涯に1度はがんになるといわれる。がんの種類によっては、早期の治療による生存率も高まっている。にもかかわらず検診の受診率が低いのは、発見への恐怖心が容易には拭えないからか。新検査法も受ける人が少なければ、宝の持ち腐れになりかねない。

 兆民が余命をあえて尋ねたのは、豊かに人生を締めくくるためだった。私たちの問題でもある。


8月22日のこよみ。
旧暦の7月1日に当たります。 かのと み 四緑 先勝。
日の出は5時33分、日の入りは18時44分。
月の出は5時44分、月の入りは19時07分、月齢は0.4です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時01分、潮位79センチと、12時22分、潮位16センチです。
満潮は5時50分、潮位203センチと、18時51分、潮位202センチです。

8月23日のこよみ。
旧暦の7月2日に当たります。みずのえ うま 三碧 友引。
日の出は5時33分、日の入りは18時43分。
月の出は6時48分、月の入りは19時45分、月齢は1.4です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時39分、潮位72センチと、12時59分、潮位23センチです。
満潮は6時33分、潮位204センチと、19時22分、潮位200センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


ページトップへ