2016.03.29 10:41

小社会 米大統領選の共和党指名争いで相変わらず独走状態の…

 米大統領選の共和党指名争いで相変わらず独走状態の実業家トランプ氏は、独特の過激発言によるお騒がせぶりも相変わらずのようだ。集会では支持派と不支持派が殴り合う光景も見られた。

 イスラム教徒などへの極端に偏った見方は、身内の党員の間にさえ分断を引き起こす。この男だけは認められないと叫ぶ者、よくぞ本音を言ってくれたと留飲を下げる者。むろん対立が暴力を振るうほど熱くなっては困る。

 日本の民主主義は果たして、海の向こうの出来事と片付けていいものか。笑えない事実として、昨年9月の安全保障関連法案の委員会採決がある。強行採決しようとする与党と、何としてでも阻止しようとする野党が激突。乱闘というほかない醜態だった。

 参院が公開した議事録の採決の場面は、「発言する者多く、議場騒然、聴取不能」だった。直後に与党側の判断で「可決」と書き直されたが、憲政史上に残る汚点だろう。

 成立した安保法は日米同盟の抑止力強化をよりどころとする。だがトランプ氏は在日米軍の撤収にも言及した。例のお騒がせ発言ではなく、狙いは米国側の負担軽減。民主党のオバマ現政権も、尖閣諸島をめぐる日中対立が激化した際は、「巻き込まれたくない」との本音がありありだった。

 共同通信社の直近の世論調査では、安保法を「評価しない」が49・9%、「評価する」は39・0%。民意分断の中で、安保法きょう施行。
カテゴリー: 小社会コラム


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