2016.03.22 10:31

小社会 「春はセンバツから」といわれる選抜高校野球大会が甲…

 「春はセンバツから」といわれる選抜高校野球大会が甲子園球場で始まった。きのうは県勢の明徳義塾のほか、小豆島(香川)が登場したものの、ともに初戦で涙をのんだ。

 小豆島は釜石(岩手)との「21世紀枠」対決だったが、樋本尚也主将は開会式で選手宣誓の大役も務めた。チームの仲間と考えたという内容は印象深い。「当たり前にあった景色がなくなる。その重みを僕たちは忘れたくありません」

 島は過疎化が進み、来年春には島内の別の高校と統合される。現在の校名での甲子園出場は最後かもしれない。「日常のありがたさを胸に、僕たちはグラウンドに立ちます」。支えてくれた島の人々への感謝と、東日本大震災の被災地への思いが重なる。

 対極にあるともいえるのがプロ野球界。高校球児憧れのプロになったのに、あろうことか野球賭博に手を染める。さらに試合前の円陣での「声出し」とチームの勝敗を絡めて現金をやりとりしたり、高校野球の優勝校を当てるくじを行ったり。球児に合わせる顔はあるのだろうか。

 プロ野球はいうまでもなくファンに支えられている。そんな当たり前のことを、関与した選手はむろん、球団の幹部らも忘れているのではないか。野球ができるありがたさをあらためて肝に銘じる必要がある。

 課題も抱えているとはいえ、野球の楽しさを教えてくれるのは高校球児たち。あすは土佐が強豪に挑む予定だ。
カテゴリー: 小社会コラム


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