2017.05.25 08:15

小社会 佐川町出身の土井八枝が1935(昭和10)年に出版した…

 佐川町出身の土井八枝が1935(昭和10)年に出版した「土佐の方言」は近代的な土佐弁研究の先駆けとされる。収録した語は約760と多くはないが、生き生きとした用例が楽しい。

 八枝は東京音楽学校在学中に、「荒城の月」の作詞で知られる詩人で英文学者の土井晩翠と結婚。移り住んだ仙台になじむため、仙台弁をメモしたのがきっかけで、「仙台方言集」を出版した。好評だったという。

 それから20年近く後にまとめたのが「土佐の方言」だ。柳田国男や吉村冬彦(寺田寅彦)らが序文を寄せた。晩翠との関係からだろうが、賛辞は惜しみない。柳田は高知と仙台、南北の地で暮らした八枝の丁寧な仕事に、方言の比較研究という方向性の重要性を指摘している。

 八枝と同学年の寅彦は、自分なら思い出せなかったような言葉を数多く集めていることに驚き、郷土への深い愛着をみる。さらに、方言の収集整理には「婦人の方が適任ではないか」。理由の一つに挙げた語感への鋭敏さは八枝の音楽的才能も働いていよう。

 翌36年に高知県女子師範学校の「土佐方言の研究」、37年には宮地美彦の「土佐方言集」が出版された。明治政府の統一政策による「口語同化」(柳田)の流れが、戦争準備として強化されることへの危機感があったのではないか。

 八枝が集めた土佐弁には既に耳にしなくなったものも多いが、包み込むような温かさは生き続けている。


5月25日のこよみ。
旧暦の4月30日に当たります。みずのえ ね 七赤 先負。
日の出は5時00分、日の入りは19時06分。
月の出は4時36分、月の入りは18時20分、月齢は28.6です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時01分、潮位188センチと、18時06分、潮位190センチです。
干潮は11時32分、潮位-1センチと、23時52分、潮位63センチです。

5月26日のこよみ。
旧暦の5月1日に当たります。みずのと うし 八白 大安。
日の出は4時59分、日の入りは19時07分。
月の出は5時26分、月の入りは19時30分、月齢は0.3です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時40分、潮位192センチと、18時55分、潮位193センチです。
干潮は12時16分、潮位-10センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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