2014高知豪雨
2014年10月15日朝刊

台風19号が3連休を直撃で、土佐観光の挽回に冷や水

 「挽回の秋」に冷や水――。上陸前から「スーパー台風」と騒がれ、日本列島が緊張した台風19号。直撃を受けた高知県は大きな被害こそなかったが、観光業界にとっては11〜13日の3連休にぶつかる最悪のタイミング。8月の豪雨による落ち込みを秋の行楽シーズンで取り戻そうとしていた業界は、出ばなをくじかれた格好だ。

 高知県内で多くの浸水被害が出た8月上旬の台風12号、11号豪雨。高知県などによると、書き入れ時のよさこい祭り期間を含む8月1日〜12日の県内の宿泊キャンセルは約1万5千泊分に上り、約1億7千万円の影響額が出たという。

 それだけに、この秋は10月以降の3回の3連休(10月11〜13日、11月1〜3日、11月22〜24日)で、夏の落ち込みを少しでも取り返したいところだったが…。

 のろのろと北上した台風19号は13日に高知県に上陸。影響がほとんど出ていなかった12日の高知城周辺は既に、「台風におじたろうかねえ」(日曜市の出店者)と、当て込んだほどの観光客はいなかった。

 影響が顕著だったのは旅館やホテル。「ホテル南水」(高知市上町1丁目)は、予約段階で満室だった12日が全てキャンセルとなり、宿泊客はゼロ。11日〜14日では半分に当たる約290人分の穴があいた。

 「ザ クラウンパレス新阪急高知」(高知市本町4丁目)も12日は満室予定だったが、半分がキャンセルになった。「城西館」(高知市上町2丁目)も12日には半分以上の予約が取り消しになったという。高知市以外の宿泊業者も同様で、「黒潮本陣」(高岡郡中土佐町)でもキャンセルが相次いだ。

 関係者は「団体も個人も好調に予約が入っていたのに残念」「報道が大げさだったのでは。観光客が過剰に反応したように思える」とこぼし、「『台風保険』でもないものか」という嘆き節も。

 高知県などは秋の誘客へてこ入れを図っていた。9月下旬には高知県の観光関係者らが関西の大手旅行代理店の店舗に足を運び、営業活動を展開。高知市観光協会は10月から、高知市内の施設(民宿や共済組合などの施設を除く)に宿泊するツアーを企画した旅行会社に、宿泊客1人当たり500円を助成する支援事業を始めている。

 そんなあの手この手を帳消しにするような今回の台風19号。

 「今年はもう、きつい」という声もあるが、高知県旅館ホテル生活衛生同業組合の藤本正孝理事長は「首都圏や関西圏でPRするなどし、少しでも巻き返しを図りたい」。今後の挽回に望みをつないでいる。

【写真】台風19号が近づく12日午後の高知城周辺。日曜市、ひろめ市場とも、3連休の中日にしては観光客は少なかった(高知市追手筋2丁目)





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