2014高知豪雨
2014年8月14日朝刊

土佐市の崩落は許可失効したまま造成 工法も申請と異なる

 台風12号による豪雨で4日、土砂崩落が発生した高知県土佐市宇佐町の造成工事現場に関し、土地を所有する土佐市内の会社が、工事で必要な土佐市の管理水路の占用許可を失効したまま工事を進めていたことが13日までに分かった。工法も許可申請とは異なっており、土佐市は崩落の一因と推定している。

 土佐市は4日、「土石流の危険性が高まった」として、崩落箇所より低地の393世帯689人に避難指示を出し、最大141人が避難した。

 現場は塚地坂トンネル南口付近で、土佐市内の有限会社「シオン」(森沢一夫社長)が所有。一帯の山林を切り開き、果樹園を整備するための工事を進めていたという。

 現場には土佐市の管理水路が走る谷があり、シオンは谷を渡るための高さ約5メートル、幅30メートル、奥行き70メートルの盛り土を計画。貯水池を設け、盛り土の下に長さ約64メートルの放水管を抜く予定だった。

 シオンは当初水路を管理していた高知県、後に管理を移管された土佐市から工事に伴う占用許可を取得したが、いずれも許可期限内に着工しなかった。

 しかしシオンは、昨年3月ごろから放水管の工事を開始。占用許可が失効している上、盛り土のり面にコンクリートブロックを高さ約13メートル、幅約20メートルにわたって積むなど、許可した工法とも異なるため、土佐市はあらためて占用許可申請を求めたが、シオンは応じていなかった。

 土佐市は13日、シオンに水路の原状回復を要請。土佐市の野中正明建設課長は「安定的な高さを超えて積み上げたブロックが、背後に詰めた土と染み込んだ水の荷重に耐えられず崩落したのだろう」としている。

 森沢社長は「予想以上の雨で、行政が認めた工法でも崩落していた」とする一方、「宇佐の人には迷惑を掛けた。今後は市に従い改善したい」と話している。

【写真】積み上げたコンクリートブロックと土砂が崩落した現場(4日午後1時40分ごろ、高知県土佐市宇佐町)




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