2014高知豪雨
2014年8月9日夕刊

「追い打ち台風」に緊張 早めの避難相次ぐ

 台風11号は9日午前、自転車程度のゆっくりとしたスピードで高知県に接近し、高知県西部から徐々に風雨が強まった。記録的な豪雨に続く「追い打ち台風」に県民の緊張感は高まっており、自治体も早めの避難勧告や避難場所の設置などで備えた。

 9日未明から断続的に強い雨が降った土佐清水市。幸町の中央公民館には午前10時現在で4世帯6人が自主避難した。浜田勝良さん(68)=土佐清水市養老=は「家が海に近く、台風の速度が遅いので早めに避難した。被害がなければいいのですが」と話した。

 四万十市右山五月町の中央公民館には午前9時半すぎ、四万十市国見の高齢者介護施設から利用者や職員ら26人が避難した。

 今年6月に豪雨に襲われた際、施設近くの国道56号が冠水して一時孤立したことを教訓にした対応だといい、施設の運営者は「車いすでしか移動できない利用者もいる。大事な命を預かっているので早めに避難しないと、と思って」。

 南国市は午前9時、市全域の2万1827世帯に避難勧告を出した。南国市危機管理課は「土砂災害だけでなく洪水被害も想定され、対象地域の絞り込みも難しい。暴風下の避難を避けてもらうためにも早い段階で勧告を出した」としている。

 高知市は8日夕、市内全域に避難準備情報を出し、9日朝までに75カ所の避難所に職員を配置するなどして態勢を整えた。9日朝の災害対策本部会議後、岡ア誠也市長は「危険なのは9日夕方から10日の明け方。雨だけでなく風にも警戒が必要だ」と話した。

 高知県も災害対策本部会議(本部長=尾ア正直知事)を開き、警戒態勢を確認。地滑りの危険性がある長岡郡大豊町の大平(おおだいら)地区で亀裂に雨水が流入しないよう防止措置を取っていることや、災害派遣医療チーム(DMAT)に待機要請をしていることなどが報告された。

 尾ア知事は「災害時要援護者に最大限の配慮をしてもらいたい。土砂災害への警戒に加え、風や高潮にも注意を」と指示した。

  【写真】台風接近に備え、県内の警戒態勢を確認した高知県の災害対策本部(8月9日午前11時10分ごろ、高知県庁)

 

帰省にも影響

 台風と帰省ラッシュが重なる中、高知県内の交通機関でも大きな乱れが出た。

 高知龍馬空港発着の空の便は9日午後に欠航が続出。東京便・往復計8便、大阪便・往復計7便、名古屋便・往復2便、福岡便・往復4便がそれぞれ欠航した。

 午前中の便も台風の影響で最大20分の遅れが出て、空港では帰省客を待つ人たちがやきもき。東京から帰って来た娘を迎えた高知市の女性(71)は「無事についてやれやれです。安心しました」。

 このほか、JR四国と土佐くろしお鉄道は9日始発から高知県内全線で運転を見合わせ。高知発着の高速バスも一部が運休した。国道33号の愛媛県久万高原町柳井川―仁淀川町森山間は、大雨のため9日朝から通行止めになった。



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