07年3月13日付・夕刊

 「いつかは…」の不安的中 ボンバルディア機

 胴体着陸したボンバルディア社(カナダ)のプロペラ機DHC8―400型機は平成15年秋に全国で初めて高知―伊丹線に就航以来、全国のローカル線に相次いで導入されている。しかし航行中に車輪が格納できなくなるなどのトラブルが続発。県民からは「いずれ大きな事故が起きるのではないか」と不安の声が強まっていた。

 同型機はプロペラ機では最速の時速650キロで巡航し、座席数は74席とプロペラ旅客機では世界最大クラス。全日空グループが「利便性を高めるとともにコスト削減を図る」として15年11月、高知―伊丹線のジェット機に替えて導入。現在、日本航空グループも含めると全国各地のローカル線で計22機が就航している。

 ところが就航直後から機体トラブルが続発。16年11月21日に高知空港に着陸後、右主翼の車輪が滑走路から脱輪した事故をはじめ、飛行中の客室内に煙が充満したり、車輪が格納ができなくなるなどトラブルが相次いでいる。

 国土交通省によると、国内で就航している同社製のプロペラ機のトラブルは17年の1年間だけで計44件。このうちDHC8―400型機は26件と多発している。内訳は車輪の格納関連が8件、プロペラの回転数の異常表示などエンジン関係が4件、客室の与圧をめぐるトラブルが3件などとなっている。

 車輪が格納できない不具合の続発に対応し、全日空は17年にボンバルディア社とプロジェクトチームを設置して調査。その結果、脚を動かすための油圧系統に製造段階でミスがあったことが原因と判明した。

 国交省も18年4月、ボンバルディア社とカナダ政府に対し、同機の安全性について「不具合の低減につながる積極的な設計改善」を要望。同社は「特定の条件下で前脚ステアリングが作動しなくなる問題」について設計の見直しを行うことを国交省に伝えていた。

 今回、高知空港に胴体着陸した機体は全日空グループが17年7月に導入し、高知―伊丹線などで運航しているが、同グループによると、「これまで目立ったトラブルは起こしていない」という。

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