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第73回選抜高校野球大会 高知高情報

2001年3月23日(金)<朝刊>

高知ナイン 甲子園体感 初練習で汗

シート打撃で好調さをアピール。広い球場を確かめながら汗をかく高知ナイン(甲子園球場)  あこがれの甲子園で、思いっきり初練習。二十五日開幕の第七十三回選抜高校野球大会に出場する高知ナインが二十二日、甲子園球場で割り当て練習を行った。サイレンとともに「ウオッス」と駆け出した選手は、六年ぶりの出場ながら、硬さも見られず晴れやかな表情。球場の広さを体感し、クッションボールや芝の感覚を体に覚え込ませ、第三日の試合に備えた。

 この日の割り当て練習のトップは高知。午前九時開始のため、選手は午前六時に起床。八時前に早々と球場入りし、室内練習場で十分にアップした。ベンチに入るとスタンドを指さし、「観客席がでかいな、照明もすごい」と笑みがこぼれた。

 メニューはノックとシート打撃で、特に初戦の岡山学芸館を意識した練習はなかった。グラウンド整備を含めてわずか四十分間のため、選手はきびきびと動いた。両翼で外野手がクッションボールの練習。右翼の福本は「ポール際が難関です。フェンス沿いに横に走る」。橋本も「跳ね返る角度を確かめておいて良かった」と感覚をつかんだ。内野陣はゴロで土の感触を確かめ、外野手とのカットプレーで汗を流した。二塁手の長田は「外野が広いので、早く詰めて(中継の)態勢を整えないと」と、左中間、右中間の広さを確認していた。

 快音を響かせたのは、シート打撃。走者を置いてエンドランやフリー打撃を行い、盗塁も決めた。甲藤は左中間フェンス直撃弾、川村も右中間に三塁打。レギュラー組は4巡し、犠飛も絡めて、打線の好調さをアピールした。

エースナンバーを着け、甲子園のマウンドで初練習する甲藤。「投げやすい」といい感触だった(甲子園球場)  投手は二枚エースの甲藤と福山が、グラウンド整備を横目にマウンドで軽く15球。甲藤は「ちょっと引っかけた」と暴投も1球。「マウンドは変わらないけど、ホームの後ろが広いんで何か投げやすい」と初投球の感想。福山は足首のけがが順調に回復。「夢が現実になって、ぞくぞくした。ホームとの距離を近く感じた」と、やや興奮した表情で話していた。

 最近の練習試合は4勝1敗。前日の和歌山工戦は14−8で勝った。失点が多かったものの、16安打して打線は上向いている。慌ただしい甲子園入りにも、選手は疲れも見せず表情は明るかった。

 ただ、気掛かりなのが練習を休んだ捕手土居。急病のため西宮市内の病院に入院したが、二十七日の試合には間に合いそう。しかし、開会式の参加は微妙で、「メンバー変更はせず、診断書を大会本部に提出して承認を受けたい」と甲藤部長は話す。

 甲子園初さい配の中村監督は、外野の守備位置を点検しながら一周。ベンチの立ち位置も確認した。「少しバットが振れだした。(シート打撃で)走ったのでリラックスでき甲子園の感覚もつかめたでしょう。やるべきこと、チェックすることができた」とほぼ満足の表情だった。

 【写真】左=シート打撃で好調さをアピール。広い球場を確かめながら汗をかく高知ナイン

     右=エースナンバーを着け、甲子園のマウンドで初練習する甲藤。「投げやすい」といい感触だった(写真はいずれも甲子園球場)

 甲藤フェンス直撃

 シード打撃で左中間フェンス直撃の三塁打を打った甲藤。「部長に最上段の看板を狙えと言われたので。届かないけど入ったとは思ったのに、甲子園は広いですね」

 前日の練習試合では、特大の本塁打を放った。「あれなら完全に入っていたのに」とちょっと残念そう。甲子園での一発を本番に残したが、午後の鳴尾浜の割り当て練習では左翼本塁打を2本打ち、好調をアピールした。

 四番土居が病気で練習を休んでいる。甲藤は「土居は多分試合に出られるでしょうが、その分も打つ気持ちでいないと」と、中軸の責任感をのぞかせた。

 補佐役も甲子園へ

 16人の枠に漏れ、ベンチ入りできなかった選手にとって、唯一、甲子園の土を踏めるのが甲子園練習。今回、甲子園に乗り込んだのは、二年生全員とレギュラー一年生二人の計三十人。グラウンド入りは指導者を含め三十五人までで、登録外十四人が甲子園の土を踏みしめた。

 短い時間を有効に使うため、補佐役も迅速に動いた。ノックの球渡しはもちろん、打撃で空いた守備をカバー、ブルペン捕手など分担。“チームワーク”を発揮した。

 荷物を運びベンチに一番乗りしたのは宮地。投手の肩慣らしに付き合ったが、「捕手としてホームベースの後ろに座りたかった」。外野キーパーとレフト守備についた尾崎は、「(登録外は)悔しかったけど、切り替えた。芝が気持ちいい。甲子園で練習ができて良かった」。シート打撃に登板の横田は、「テレビ映像と重なってぞくぞくした。ブルペンよりマウンドの投球が良かった」とにっこり。

 登録外選手も夢の甲子園を体感したが、本音は「試合に出たい」。大会後の競い合いが、夏のチームを強くする。


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