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2000年3月25日(土)<夕刊>
明徳ナイン堂々と センバツ開幕 春風受け32校行進
第七十二回選抜高校野球大会は二十五日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕した。午前九時の気温は7.1度。冷たい春の風が吹き肌寒さを感じる甲子園だったが、春休みの土曜日とあって、三万五千人のファンが集まり、開会式を見守った。
開会式の行進曲は宇多田ヒカルさんの「First Love」。高校生にも人気の大ヒット曲に歩調を合わせ、前回優勝の沖縄尚学(沖縄)、同準優勝の水戸商(茨城)に続いて、出場32校が北から南の順で入場行進。
五年連続九度目出場の明徳は二十八番目、四国のしんがりで入場。大きく腕を振る力強いフォームで行進した。
選手を代表して作新学院(栃木)の林公則主将が「フェアプレーの精神で、二十一世紀への懸け橋となる大会にすることを誓います」と宣誓し、スタンドから大きな拍手を浴びた。
【写真】第72回選抜高校野球大会開会式で元気いっぱい入場行進する明徳義塾ナイン(甲子園)
2000年3月25日(土)<朝刊>
センバツきょう開幕
第七十二回選抜高校野球大会は二十五日、甲子園球場で開幕、32校が優勝旗を目指して、十一日間にわたって行われる。
開会式は午前九時から。司会は高校生二人で、大野鉄也君(神奈川・六ツ川高二年)と中山潤子さん(愛知・東邦高三年)が務める。君が代独唱も昨年同様に高校生で、坂上賀奈子さん(埼玉・大宮光陵高三年)が行う。
入場行進は、前回優勝の沖縄尚学(沖縄)と準優勝の水戸商(茨城)の主将らに続き、今年は北から南の順で、行進曲は宇多田ヒカルさんの「First Love」。選手宣誓は作新学院(栃木)の林公則主将が務める。
開会式に続いて、国学院栃木(栃木)−育英(兵庫)、九州学院(熊本)−享栄(愛知)、福島商(福島)−南陽工(山口)の、1回戦3試合が予定されている。(共同)
【写真】胸をときめかせ開会式リハーサルに臨む明徳ナイン(甲子園球場)
「上宮太子は無敵艦隊」馬渕・山上監督対談は謙そん合戦
「あんまり、いじめんとってくださいよ。全然、ボールが走ってないんだから」(上宮太子・山上監督)。「いやー、当たって砕けろですわ。弱いのにマスコミが書き立ててくれるから」(明徳義塾・馬渕監督)。抽選日以来八日ぶりに顔合わせした二人は、笑いながらも目は真剣だった。二十四日は開幕式リハーサル。甲子園グラウンドで晴れ舞台の予行演習に励む選手を前に、観客席では監督同士が駆け引きたっぷりの対談を繰り広げた。
◆本音は語らず◆
対談に気乗り薄だった両監督だが、報道陣に求められるとがっちり握手。“舌戦”の火ぶたは切って落とされた。
歴戦の闘将同士だけに、お互い腹の探り合いだ。山上監督が「全部うちより上。監督? もちろん。当然、当然。僕は新人なんだから」と口火を切れば、馬渕監督も「うちは、もともと力のないチーム。相手はバルチック艦隊か、無敵艦隊」と応酬。
「ご謙そんのことで」とやり返すと、「横綱に、はすに構えられては、なおさらかなわんですわ。ま、大相撲じゃ平幕が優勝するかもしれんいわれてますが」と次第にエスカレート。
相手を持ち上げては、自チームの戦力の弱さを嘆く展開。最後は馬渕監督が「ワンサイドになりかけたら、『許してください』のサイン送りますから」で大笑いの終結。
【対談内容】「優勝候補相手で気楽」「チーム状態はどん底」
―相手の印象から
山上「実質は四国一ですからね。すべてにうちよりいい。監督さんももちろん。僕は新人ですから」
馬渕「うちこそ。監督はもちろん、投攻守も負けている。投手二人に甲子園経験があるところだけがやや有利かなと。甲子園練習では、太子が一番。東海大相模が二番らしいですね。相手はバルチック艦隊か無敵艦隊。ふつうの試合なら0−10ぐらいのスコアでしょう。初戦やから何とか格好にはなると思うが」
―チームの状態は
山上「決して強くない。そんな中、初戦が明徳というのは非常に苦しい。うちは近畿大会での最悪状態が続いており、どん底。天候も寒く、調整もできてないし」
馬渕「良くも悪くもない。試合まで長いんでスローペースです。もともと力がないんで、監督としては、優勝候補筆頭と当たれるのは、逆に気楽というか」
―投手の出来は
山上「いまひとつなんですわ。練習試合でも不安な面が多い。制球、キレともにね」
馬渕「うちは投手が頑張って3点以内に抑えないと。それでも苦しいが。守備も不安だらけ。『あんなの見たことない』というプレーが出ないと勝負にならんでしょう」
―相手投手攻略は
山上「左右どちらか分からないが、今は本当に打てない。打席でタイミングをうまく取れるかどうかです」
馬渕「亀井君はバッティングもいいから、投球のコツも分かってるでしょう。球威も制球もいい。連打はまず出ない。四球もないでしょう。打球が前へ飛ばないかも」
【写真】監督対談で謙そん発言の応酬を演じた馬渕=右、山上両監督(甲子園球場)
増田の恩師 まな弟子を陣中見舞い
練習は午後一時から伊丹市の住友総合グラウンド。左腕増田の恩師、「茨木なにわボーイズ」の多田章監督(63)が、まな弟子の調子を案じて陣中見舞いに訪れた。
「亀井ですか。打撃はいいが、ピッチングはあまり良くないらしい。速い球を本格的に投げれてないのでは」
ノンプロで投手をし、ボーイズリーグ監督歴二十三年。中日の立浪内野手を筆頭に、中学球児を二百人育てた人物だけに「大阪で多田を知らぬ高校監督はもぐり」とまで言われる存在。
「太子の左は四、五人ですかね。大阪には左のいい投手がいないだけに、増田が出れば向こうは嫌でしょうね」
ただ、明徳の二人についての評価は「B」。「点の取り合いの接戦になるんじゃないでしょうか」と、周囲の予想を裏切る予測をした。
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