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2002夏の高校野球 県大会戦評

―第6日―   2002年7月25日(木)

 高知、高知商も4強へ勝ち名乗り――25日、春野球場で準々決勝の残り2試合を行い、第2シード高知は須崎工に12―0、五回コールド勝ち。高知商は小津を14―6で振り切り、それぞれ準決勝に進んだ。

 第1試合の高知―須崎工は、高知が四回、須崎工投手陣の乱調から大量点。2四球と森田の中前打で先制すると、2番手投手からも4長短打、犠打に失策、暴投も絡み一挙10点で試合を決めた。投げては森田が5回を2安打、8奪三振で零封、12―0で圧勝した。

 高知商―小津は、小津エース中根が二回の攻撃の走塁で左足首を痛めるアクシデント。それでも小津は四回、中田の中越え2点三塁打などで4―4の同点とした。しかし、高知商は攻め手を緩めず、五―八回で毎回の11安打10点。八回2点を返して粘る小津を、結局14―6のコールドで退けた。

 26日は休養日。第7日は27日、同球場で明徳義塾―室戸、高知―高知商の準決勝を行う。

▽準々決勝

(春野球場)
高 知 12−0 須崎工
高 知 000 10 212
須崎工 000 0 0
(5回コールド)

 【評】試合は四回に決まった。高知は山下から打者13人で4四球、5安打を放ち10得点。2ランスクイズも決めるなど終始そつのない攻め。五回には8番三石の三塁打と四球、盗塁で一死二、三塁に代打新井がダメ押しの右前2点打。須工の市川裕、浅田両投手を攻めたてた。大会初先発となる森田は五回を球威ある真っすぐでピシャリ。最速140キロの直球を中心に無四球8奪三振と須工につけいるすきを与えなかった。

 前2試合で17点をたたき出した須工打線も高め直球を振らされ2安打。四回の守り、先頭打者からの連続四球も含め4四球が痛かった。(青木)

 魔の4回 継投実らず 須崎工

 「頼む。抑えてくれ」。自分の代わりに、マウンドに立つ浅田の背中に、エース市川裕は心の中で祈った。三回までは打たれながらも、なんとかしのいだ。だが四回、力んで連続四球。置きにいった球をたたかれ1点先制された。  柳本監督は「予定より早いが、目先を変えよう」と浅田と交代させた。もっと楽な形で代えてやりたかったが「この回を3点ぐらいで切り抜けてくれ」と託した。そうはならなかった。

 無死一、二塁。南部に打たれ2点目を失い、続く三石の二塁ゴロで3点目。だが、一死を取って少し落ち着いたかに見えた。

 次の溝渕の打球が遊撃に回った市川裕の前に転がった。「走者を見て、打球から目を切ってしまいました」。球を落とした。これを境に不安と焦りが須崎工ナインに覆いかぶさってきた。

 一死一、三塁、打順はトップに戻って大迫。2球目をスクイズした。球をつかんだ浅田の一塁送球が少し遅れた。一気に2人がかえった。走者はいなくなったが、ピンチは終わらなかった。四球と安打を繰り返し、さらに2点を失った。市川裕がマウンドに戻ったが、もう高知のペースだった。ゲームが壊れた魔の四回だった。

 秋に高知に3―10で打ち負けた。柳本監督が大会前に「上を目指して」という“上”は高知を意識していたはずだ。冬から休みなしで練習して、打ち勝つチームに鍛え上げたはずだったが、「守っても攻めても精いっぱい。厳しかった」。シード校の壁は厚かった。

 だが、14年前、ボール一つなかった須崎工に野球部が復活してから、ついに51年ぶりのベスト8。地元の好選手が集まりチームは確実に成長している。当時、監督だった植田部長は「やっと軌道に乗ってきている。これがスタートラインです」。

 試合終了後、柳本監督は選手に「どん底から、もういっぺんやるぞ!」と気合を入れた。また“上”を目指して、練習づけの日々が始まる。(宇田)


(春野球場)
高知商 14−7 小 津
高知商 112 022 1514
小 津 100 300 02
(8回コールド)

 【評】四回を終わって4―4。小津の必死の粘りで試合はもつれそうになったが、高知商が五回以降の毎回得点で突き放した。高知商打線は22安打で14得点。走塁ミスや好機での併殺打もあったが、三塁打と二塁打が6本ずつ。長打12本で打ち勝った。それでも大振りになったわけでなく、甘い球を逃さない積極性が光った。制球が定まらず、リズムの悪い先発加藤を助けた。守備は3試合連続無失策。

 小津は中根投手が走塁で足首を負傷。我慢を続けるエースを、11安打で懸命に援護した。上位下位とも迷いのないスイングだった。(早崎)


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