2005年8月5日(金)<朝刊>
高知高 “引退”3年生再結集 鍵握るエース
7月24日の明徳義塾との延長十二回の熱闘から11日。高知ナインが4日受けた24年ぶり10度目の夏の甲子園出場決定は、思いがけなく、また複雑な思いを抱かせるものになった。ライバル校の前代未聞の出場辞退。開幕まであと2日しかない。開会式リハーサルはキャンセルできたものの、開会式の入場行進、甲子園練習、そして10日にはゲーム…。県勢で唯一、春(1975年)夏(1964年)両方の全国制覇を知る伝統校の、主力3年生が学校に再結集した。
登録選手18人のうち、“引退”した3年生が17人を占める。気持ちも体も既に重圧から解き放たれている。決勝の敗戦で一度緩んだものを短期間で取り戻せるか。ベストの状態で「夢舞台」に臨めるか。
県大会メンバー20人のうち7人は実家に帰省、野球部寮には3人しか残っていなかった。自宅通いの選手を含め甲子園メンバーは、4日正午前に「午後4時に学校に集合」の連絡を受け、慌ただしく学校に駆けつけた。
新チームを率いて松山市内に遠征中の島田監督が、学校に戻ったのが午後2時すぎだったことからも分かるように、あまりに唐突だった。
「大学のセレクションを受ける選手5、6人は、新チームの練習を手伝いに来てくれていた」(島田監督)そうだが、調整不足、練習不足は明らか。中谷主将も「県大会決勝を100とすると、50とか60くらいかもしれない」と話す。
エース二神を中心に、粘り強く守り切る野球が持ち味。甲子園も二神の頑張りが勝敗の鍵を握るだろう。その右腕は今週末に大学のセレクションを受ける予定だったこともあり、ここ2日は50球程度の投球練習もしたという。
しかし「ボールがバラバラで違和感もあった」。初戦の日大三戦まで残り5日で、持ち味の粘り強さやコースをつく直球を取り戻せるか。県大会5試合で37得点と好調だった打線も未知数。決勝で右手人さし指を痛めた5番中川の回復具合も気になる。
島田監督は「相手どうこうではない。ビデオで研究する時間もあるかどうか」と不安を口にしたが、「代表になったからには試合までにもう一度戦う集団にして、持ち味を発揮して恥ずかしくない試合をしたい」。
【写真説明】県大会決勝を終え、握手で健闘をたたえあう高知・二神(中央)、明徳・松下の両エース(7月24日、春野球場)