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2003夏の高校野球明徳情報


2003年8月17日(日)<朝刊>

やるだけやった 好守好打でムード上昇

1つでも先の塁を奪おうと積極走塁が続いたシート打撃。梅田が二塁に滑り込む(西宮市の津門中央公園野球場)  やるだけのことはやった―。甲子園の明徳義塾ナインは16日、西宮市の津門中央公園野球場で17日の平安との2回戦に向けて、約2時間の最終調整。雨天順延による日程変更で、10日ぶりの午前練習となった。これまで午後3時からの練習が続いていただけにナインの動きはどうか心配されたが、待ちに待った試合に向けて闘志を前面に出した良い内容だった。

 左腕服部対策も最終局面。この日の3カ所フリー打撃も2人の左投手と、左投手のカーブに設定したマシンで約30分間。県大会で左腕エースとの対戦が1度しかなかったこともあり、不足気味だった左腕打ちだが、ここにきて左投手の内角球を打つポイントをつかんだようだ。梅田、山口、伊藤、田辺ら鍵を握る右打者が快音を響かせ、左打者もまずまず。1回戦でノーヒットだった松原にも「だいぶ良い感じになってきました」と明るさが戻ってきた。

 しかし馬淵監督は、シート打撃前の円陣で「試合の投手の球は全く別物。あとは気持ちが大切」とピシャリ。ナインの表情もピリリ。左腕投手をマウンドにおいて沖田、伊藤らが二盗、三盗。二塁走者が浅い単打で本塁を陥れれば、守備陣も好守で対抗した。軸になる沖田の右越え本塁打や、梅田の4打席連続タイムリーでムードは右肩上がりの急カーブ。“正念場”を前に士気がぐっと高まった。

 湯浅、鶴川の2枚エースは感触を確かめるように、約50球。丁寧に相手打者の苦手なコースに投げ分けた。「試合前だし、良い球がいっていたから細かいことは言わなかった。やってくれるはず」と馬淵監督。初戦好投の湯浅も「県大会より調子が上がっている。鶴川もいるんで思いきりやるだけです」。

 練習を締めたノックでは一、三塁での重盗対策、挟殺プレーも確認。送球を指示するナインの声も一段と大きく響いた。「しょうもないミスをしないこと。相手は強いが、自分たちが全力を出し切ることが大切」と主将沖田。馬淵監督は「試合が延びたこともあり、やるだけのことはやれた。あとは全力でぶつかるだけ」と締めくくった。

 【写真】1つでも先の塁を奪おうと積極走塁が続いたシート打撃。梅田が二塁に滑り込む(西宮市の津門中央公園野球場)


ことしも「心は一つ」 ベンチ内外で仲間支え合い

甲子園メンバーを支える背番号のない選手たち。貴重な“戦力”として頑張っている  「ハート トゥ ハート」。その言葉を囲むようにたくさんのメッセージが書き込まれた寄せ書きが、宿舎の壁に張られている。「おれたちの分も、絶対優勝してくれ」「一緒に戦ってるぞ」―。激励の言葉は宿舎に入れないメンバーたちのものだ。今月2日、明徳野球道場で“最後の練習”をした後、みんなの手で書き込まれた。

 部員116人の大所帯の明徳だが、宿舎に入れる人数は30人あまり。センバツは背番号のない3年生が宿舎に入るが、夏は「秋」をにらんで新チームメンバー候補の1、2年が入る。

 宿舎入りできる背番号のない1、2年は10人ほど。ほかに関西方面に自宅のある約10人も電車などで練習の手伝いに来る。限られた練習時間でバットは握れないものの、レギュラーと同じノックを受ける。一緒に宿舎で過ごすことで「甲子園」も学べる。守備ポジションに入れば、気の抜けたプレーは禁物。雰囲気を壊しかねないからだ。

 志願で宿舎入りできた3年生もいる。打撃投手を務める井上は「少しでも仲間と一緒に優勝を目指したい。宿舎に入れないメンバーの気持ちを代表しています」。自宅から自転車で通う3年生も。2回戦の平安対策のため、左腕筑瀬は連日芦屋市から通う。「試合が延びて(スタンド応援で)やきもきしている仲間のことを考えると、自分は幸せ」。肩の疲れはあるが、「夏休みは、まだまだ。優勝まで投げます」。

 「部員116人に監督、部長、コーチ。その120人全員で高知に優勝旗を持ち帰りたい」と主将沖田。登録メンバーを外れ、球拾いの経験もある湯浅は「みんなが支えてくれるから、野球ができる。その思いをぶつけたい」。昨年優勝時の合言葉「心は一つ」は今夏も不変。10年ぶりの2日順延で待たされた明徳ナインだが、気持ちは揺るがない。

 【写真】甲子園メンバーを支える背番号のない選手たち。貴重な“戦力”として頑張っている


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